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LKM512
メイトー
協同乳業研究所

11/28
突如大発生した気持ち良くない虫(閲覧注意)

先月、気持ち良くない虫が研究所の周囲の歩道に大発生した。
虫慣れしている私は、一般人のように「気持ち悪い」と大騒ぎする程ではなかったが、決して気持ちの良い様相はしておらず、「気持ち良くない」という表現が適切である。
特に集団で出現した点が生理的嫌悪感を助長させていた。

20191128-1.JPG

私も初めて見たため、当初、名前はわからなかった。
昆虫の幼虫であるということはわかるが、何の仲間の昆虫か検討もつかなかった。
このようなことは昆虫に興味を持ち40年以上経過した私にはほぼ無く、屈辱的でもあった。

その後、ある研究所員がインターネットで探し当てたこの昆虫の正体は、
ケバエの幼虫!

ケバエの成虫は知っていたが(よくカマキリの餌にしていた)、まさか、幼虫時代にこんな姿とは知らなかった。
どのような成虫かは、興味がある方は各自で調べて頂きたい。
幼虫のようにグロテスクではないので怖がる必要はない。
調べると、この幼虫、晩秋に大発生することがあるようである。

2mとなりには、こんな集団が・・・

20191128-2.JPG

ピーク時にはこのような島(コロニーというべきか?)が僅か1m×20m程のスペースに5つも存在していた。

湿気た泥や僅かな苔が生育するコンクリート上で何を食べていたかが謎である。
そもそも動きが少なく、餌を探し求めている雰囲気はない。
ウィキペディアによると「自らの糞を活発に摂食する」と書いてある。
餌が糞なら、確かにコンクリート上でも食べ物に困らずに生育できる。
なんて効率的な生き物なんだ・・・しかもこのブログ向き(やや感動)。

2週間程大発生し、その後、忽然と姿を消した。
消えてしまうと、話題にもならない。

記憶にも記録にも残すためブログ化した。
ケバエの幼虫 二度と忘れないであろう。

05/30
無事目覚めました

飼育中のアマガエルは、今年も冬眠より生還しました。
起きて、しばらくは鈍いのですが、
先日の猛暑で完璧に目覚めたようです。

20190531.png

飼育ケージの蓋を開けると、こちらを見て飛び掛かる態勢になります。
特に、写真上側の個体は、今にもジャンプしそうです。
「餌をもらえる」とわかっているのでしょうか?
そこまでの知能は無いと思われるので、
おそらく、カメラか私を獲物と思っているのでしょう。

今年も、大好物のバッタやクモを沢山捕獲してあげようと思います。
畑に棲息しているウヅキコモリグモ(※)を自宅の植え込みに移植して、結構個体数が増えておりますので、調達が楽になるはずです。

※参照ブログ⇒
四月といえばこのクモです(http://lkm512-blog.com/2013/04/post-574.html
ウヅキコモリグモ(子守り個体)(http://lkm512-blog.com/2014/09/post-778.html

ちなみに冬眠は英語でHibernationといいます。
殆ど使う場面はありません。

11/13
カネタタキ

毎年、当社研究所内に侵入して鳴く虫の筆頭はこいつであろう。

夜、静まる研究室の中で、「チッ、チッ、チッ、チッ」と鳴く
人によっては、「チン、チン、チン、チン」と聞こえるらしい。

この音が鉦を叩く音に聞こえるので、「鉦叩き」。
ゴーンの鐘ではない、チーンの鉦である。

うるさくはない。むしろ音は小さい。
ただ、それ程美しい音色でもない。
私にとっては、年末までに論文投稿を終えようと、
秋の夜に、一人で頑張っていると聞こえて来る音で、
秋の風物詩のように感じる。

20181113.jpg

2週間程前、あまりにも私にアピールするのでスイッチが入り、
探して、捕獲して、発泡スチロールの上に放置して撮影。
少々ピントがあまいのは、動きが素早いからである。
通常のデジカメでは、ぶれない写真を撮るのは難しい。
触覚を小さく猛烈なスピードで動かす。

若干1cmと数mmの小さな昆虫である(図鑑的には0.9~1.5cm)。
この個体は、腹巻みたいな翅があるのでオスである。
この短い翅で音を出している。
メスには翅が無く、鳴かないので発見するのが難しい。

バッタ・コオロギ・キリギリスの仲間であるが、
カネタタキ科として一つの科に分類されている。

【捕獲時満足度】6(満点10)
小さいので野外で捕獲するのは結構困難.筆者自身、建物内での捕獲経験しかない。
(捕獲目的で探索したこともないが...。)

08/02
アオモンイトトンボ

暑いのでセミよりトンボでしょ!
(この感覚、わかりますかね?)

今日は、種を識別するのが結構難しいイトトンボを紹介しよう。

201808021.JPG

アオモンイトトンボである。90%以上の確率で...。

オレンジ色なのにアオモン(おそらく漢字で書くと青紋)なのは、
オス(全て)とメスの半数位(比率は生息場所により異なる)が、胸部の両サイドと腹部の先端域(正確ではないがしっぽの先といえる場所)がスカイブルーの綺麗なイトトンボだからである。
さらにややこしいのは、メスが、上に示したようにオスと同じブルースカイ色の個体の他に、色あせた枯草色っぽい個体と本個体のように鮮やかなオレンジ色個体も存在することである。
つまり、オス型のメスと、それとは異なる異色型のメスが存在し、
異色型メスは枯草色タイプとオレンジ色タイプが存在するということである。
一般的には、この写真の個体のような鮮やかなオレンジ色個体は未熟型で、
時間の経過と共に枯草色に変化し、枯草色タイプが成熟個体といわれている。

しかし、私はオレンジ色の未熟型が交尾をしている姿を何度も目撃したことがあり、
成熟度合いで色が変化するのではなく、単純に体色が異なるタイプではないかと考えている。
専門家ではないし、確認実験をするつもりもないが、そう考えている。

接近してアップでお顔拝見
201808022.jpg

間違いやすいのがアジアイトトンボという種類で、ややこしい。
腹部の第8節とか第9節の色が・・・
ということであるが、オスやオス型メスの識別法と、異色型メスの識別法が異なり、
マニアック過ぎるので説明は省く。

本個体に関しては、腹部第一節が黒くなくオレンジ色が主な色なので、
アオモンイトトンボのメスの異色型と判定した。

【捕獲時満足度】6(10点満点)
そんなに珍しい種ではないし、発見したら捕獲は簡単。とはいえ比率的に少ないオレンジ色型なので1ポイントプラスしておいた。

07/04
セスジスズメ

虫嫌いさんには、要注意ブログである。
(私は気が利くので、虫嫌いさんの目に、いきなり写真が入らないように行数を稼いであげよう 笑)

どうしても、スズメガの仲間の撮影に成功すると紹介したくなる。
スズメガとは蛾の仲間で、分類学上のスズメガ科に属している昆虫を指す。
結構大型の蛾で、もし室内に入って来ると、決して無視できない存在感を放つであろう。

さて、先日、羽化直後のセスジスズメを発見した。
まだ上手に飛べない状態で(数秒の飛翔、1m位で着地)、
且つ、翅が全く傷ついていない美しい状態であった。
標本系の虫屋(虫愛好家)なら、絶好の標本対象となる素晴らしい個体である。
完璧なシャッター・チャンスということで1枚パシャリ

20180704.JPG

枯れた植物の中では同化する芸術的な模様と色である。
スズメガの仲間を紹介する度に書くが、
この胴体のモフモフ感じと
ステルス戦闘機のような形態に魅かれる。

おそらく、胴体に一本通った白い筋が、名前の由来と思われる。
漢字で書くと、背筋雀である。

この蛾は、幼虫時代の迫力が凄い。
スーパーヘビー級のイモムシで、色使いもなかなかのものである。
怖いモノ見たさで見てみたい方は、インターネットで検索して頂きたい。

最後に、これまでに紹介したスズメガの仲間一覧を!
ホシホウジャク
ウンモンスズメ
クロメンガタスズメ(蛹)

09/15
ケラ

珍しい虫を捕まえた!

20170915-1.JPG

タイトルがなければ名前すらわからない人が多いと思う。
ケラである。

童謡「手のひらを太陽に」の
ミミズだーって、オケラだーって、アメンボだーってー♪
のオケラである。
正式には"オ"は不用で"ケラ"である。

なにしろ、殆ど地中で生活しているわけで、
そう簡単には捕獲できない。

昆虫図鑑でしか見たことがなかったケラを
初めて本物を見たのは小学校の校庭の隅っこ。
草むしりをさせられていた時、
大きい石をひっくり返したら3匹のケラがいたのを今でも鮮明に覚えている。

興奮して捕まえたが、
図鑑から想像していたのとは異なる速い動きと、
掌に乗せた時、指の間に潜ろうとするそのパワーに驚愕した。

休み時間は友達と遊ばず、こっそりケラの所に行っていたが、
3日後位に姿を消してしまった後、出会うことがなかった。
それ以来の遭遇である。

今回、改めて掌に乗せたが、あのパワーは健在であった。
虫嫌いの人なら気絶必至と思う。

20170915-2.JPG

この前脚は凄い!
穴掘り用に進化し過ぎている。
昆虫なのに指みたいになっている。
モグラと同じである。
昆虫と哺乳類、全く異なる生物なのに、
土の中で生きていく中で、
かなり類似した形態になるのは、
進化の不思議を強烈に感じる。

飼育したかったが、たぶん難しそうなので逃がした。

【捕獲時満足度】10(10点満点)
むやみに土を掘っても出会える相手ではない。まだ人生2回目なんですから、当然でしょ。

08/24
ショウリョウバッタ

決して珍しくはないが、この夏撮ったデジカメの写真を見直していると、
オス個体、メス個体の写真があり、
且つ緑色個体、茶色個体であったのでブログ載せてみた。
ひらけた明るい草原を好む。ショウリョウバッタである。

緑のオス。約5 cmである。
201708241.jpg

近付くと5~10 m位は翅を使って飛ぶ。
チキチキと音がするのでチキチキバッタとの俗称がある。


こちらは茶色のメス。約9 cmである。
201708242.jpg

デカい。国内最大のバッタである。
オオカマキリを飼育している虫かごに生餌として入れても、
時々カマキリの方が驚いて逃げ惑う時がある位の大きさである。

身体が大き過ぎるせいか、ジャンプ力なく動きが遅い。
小さい子供でも素手で捕まえられる。
一方で、一部の子供はその大きさに恐怖を感じるようで触らない(触れない)。
無理に近付けると泣く子もいる。

両後脚先端部を揃えて持つと、ジャンプしようとする動きにより、
身体が大きく上下に揺れる。その動きを何度も繰り返す。
その動作からコメツキバッタとの俗称もある。
そうやって、2分間程、子供に遊ばれることが多い。
私も捕獲すると、とりあえずやってみる。
ただ、すぐに飽きて開放してしまう。

緑色型の方が個体数は多い。
色の違いは環境由来(枯草や土が多い環境だと茶色化、一面が青々した草だと緑色)、
すなわち保護色ということであるが、
決定的な因子はおそらくまだわかっていない。

上の写真、なぜ、好物ではないナスの上にいたのかはわからない(イネ科が好物)。
ただ、少し枯れたナスの葉や茎、また葉脈と妙にマッチしており、
こいつがピョンと動くまで存在に気が付かなかった。

【捕獲時満足度】 雌雄共に2(10点満点)
捕獲による喜びはほぼ感じない。なぜ、撮影したのかすらわからない。

05/31
カエル達は元気です

もう4年目に突入した飼育中のアマガエル達は元気であることを報告しておく。
4月末に冬眠から覚めて普通に生活している。

今年は、新しい飼育環境を試している。
コケの絨毯みたいなものを飼育ケージの中に設置してみた。
すると結構気に入ってくれている。
夜間は、大概、この上に乗っている。

20170531.jpg

コケと書いたが、この植物は本当にコケなのかはわからない。
この植物、一般的なコケより背が高く、高いものでは数cmある。
調べる気がしないので、本ブログではコケ様植物と記述する。

奈良の実家の庭のジメジメとした場所に群生しているコケ様植物を
根から掘り起し、持って帰って来た。
豚こま切れ肉が入っていたトレイに適当に赤玉土と腐葉土を入れて、
その上に苔様植物を載せて、霧吹きで管理している。
乾燥すると枯れてしまうデリケートな植物である。

カエルは体表から水分を取り込むので、
塗れているコケ様植物に潜って、
身体を潤していると考えられる。
別に水を溜めた容器も置いているが、
最近は、もっぱらこちら側にいる。
相当、このコケ様植物絨毯を気に入ってくれたのだと思う。

ところで読者の皆さん
上の写真に、カエルが2匹いるのに気が付きましたか?

04/14
脱衣変態

「えっ、何が書いてあるの?!!!」とページを開いたそこのあなた。

残念~。

今朝、ダイコンとサンチュの種をまいた寒冷紗で、
蛹化中のテントウムシを見つけました。
「蛹化」は「ようか」と読みます。
完全変態する昆虫が、幼虫からサナギ(蛹)になる時の変化(変態)を意味します。

作業前、グレー色の幼虫の身体の背中が割れて、
脱皮が始まったところだったのですが、
作業が終わってみていると、既にサナギになっていました。

170414-1.jpg

卵黄色でピカピカです。
サナギ根元(写真では上側)にある黒っぽい物体が、
脱ぎ捨てた皮です。

観察しているとモジモジと動いています。
繰り返す背筋トレーニングのような反る動きを撮影。

170414-2.jpg

1枚脱いで寒いのか...。
突然、動けなくなった自分への苛立ちなのか...。
まだ幼虫っぽい動きです。

次に皮が破れると、あのテントウムシが出現するという事実は、
考えれば考える程、理解不能の頭パニックに陥る私であります。

03/23
発掘サナギ(クロメンガタスズメ)

土の中からこんなものを発掘!


170323-1.jpg


「ん????」と思われた方が殆どではないだろうか?
なにか象の鼻っぽいものが付いている・・・。
ヒンズー教の神様の偶像を発掘したのではない。


おそらく、これはクロメンガタスズメのサナギである。
この角度から見れば、サナギであることがわかるだろう。


170323-2.jpg


クロメンガタスズメというのは蛾の一種。
スズメはスズメガ(雀蛾)科に頻繁に使われるネーミングである。
メンガタは漢字で書くとおそらく「面形」で、
人の顔(骸骨)のような模様が背面にあることに由来している。
クロは「黒」が由来。3種存在するメンガタスズメの中で黒いからであろう。
見てみたい方は、「クロメンガタスズメ」で検索することをお薦めする。
意外としっかりしたドクロマークである。


スズメガは結構大型の蛾で、胴体が蛾らしく極太で、
幼虫時代は、角のある10cmを超えるスーパーヘビー級イモムシで、
虫嫌いには耐えられないタイプの蛾と思われる。
飛翔能力が抜群で、捕獲不可能な高速スピードで飛ぶ。


私は結構好きで、記憶が正しければ、スズメガ科の蛾を本ブログで過去に2回紹介したことがある。
参考ブログ①⇒ホシホウジャク
参考ブログ②⇒ウンモンスズメ


象の鼻のようなものは口器である。
羽化したらグルグル巻きになり、食事の時に伸ばす太めのストローである。


何故、クロメンガタスズメとわかるのか?
実は、発掘現場は半年前の空芯菜を育てていた場所。
そこにでっかいクロメンガタスズメの幼虫がいたのを記憶している。
食べ切れない程に空芯菜があったので育てていた。
蛹化時(サナギになる時)に地中に潜るのだが、
忘れてその場所を耕していたら偶然出てきたのである。


持って帰って羽化させようと畑の片隅に置いておいたが、


片づけをしている間に、野鳥が持って行ってしまった・・・。

           
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