12/26
もう慣れましたが、実験材料は...

そういえば、簡単に「腸内のビフィズス菌が増える」なんて文章が
よくヨーグルトの宣伝などで書いてありますが、
ビフィズス菌のように腸に棲んでいる細菌を調べるにはウンコを調べるしか方法がありません。
研究者ってかっこいい!と思われているかもしれませんが、
私の場合、この10年間、半分くらいはウンコを調べるつらーい作業をやってきました。
「ビフィズス菌LKM512は腸内で増えることが確認されているプロバイオティクス」と
このホームページでも主張していますが、
もちろんこの菌入りヨーグルトを食べた後のウンコを頂戴して
詳細に解析した結果を述べているのであります。

ウンコと言っても、マウスやラットならかわいいものですが、
雑食性の哺乳類である我々ヒトのウンコはご存知のように臭い!
最近は排気機能が付いたウォッシュレットなども普及し、
自分のウンコの匂いすら嗅ぐ機会が少なくなってきているのでイメージするのは難しいかもしれませんが、
便器を出て鼻先から50センチ以内のエリアに入ってきた他人のウンコには想像を絶するパワーがあります。

私は中学から高校、大学、さらに就職してからも5年前までずっと剣道をやっていました。
時々、先生方から「不動心」の大切さを教えて頂き、頭では理解しているつもりだったのですが、ウンコを扱って初めて「不動心」という言葉の真髄を感じることができました。
ウンコを袋から出した時、形・色・臭気のパワーに押されて、
少しでも動揺すると鼓動は早まり、呼吸は乱れ、
その結果、悪臭を必要以上に吸い、さらに動揺するという悪循環に陥ってしまいます。
どんなものと対面しようが絶対に心を乱してはいけません!

とにかくプロバイオティクスの機能性研究にウンコは欠かせない存在であることを知っていただければ、今日は満足です♪
それではみなさん、今度こそよいお年を・・・

12/22
論文修正中

師走とは、「師匠である僧があちこちの家々を忙しくお経をあげに走り回る」とか、
「年が果てる」意味の「年果つ(としはつ)」とか、
インターネットで調べる限り、語源は色々な説はあるみたいです。
私は小学校で、日頃落ち着いている先生も忙しく走り回るからと習ったのは現代風解釈だったようですが、
とにかく慌しく忙しいです。
大掃除や忘年会など特別な行事があるのに、
年内に強引に片付けようとする事柄が多いからなのでしょうか?

私も何だか焦っています。
早く家に帰って年賀状を書きたいところなのですが、
今年中に終わらせたい仕事があり夜中まで研究所にいる毎日。
その仕事とは、「LKM512が腸内に届くだけではなく、増えた!」ってことを確認した論文を修正することです。
腸でこんなに増えるプロバイオティクスの報告は過去になく、大事な研究成果なんです!
科学ジャーナルに投稿していたのですが、先日審査結果が返ってきて、
色々と指摘を受けた点を修正している最中です。
また、納得できない指摘には反論しています。

難儀なのは英語ってこと。とにかくしんどい。とにかく苦しい。
息抜きにこのブログを書きながら、自在に表現できる日本語作文を楽しんでいます。
日本の英語教育に関しては書きたいこと山ほどがありますが、
脳ミソが日本語に慣れるといけないのでストップ。仕事に戻ります。
ではみなさん、よいお年を。

12/15
まずはご挨拶

はじめまして。
突然、ブログに挑戦することになりましたLKM512の研究担当者です。
ブログ上ではLKM博士になるのかな? ちょっと恥ずかしい。
研究秘話はもちろん、私が興味をもった話題を取り上げ、
時には共同研究者の方々や同僚にもコメントをいただきながらやっていこうと思います。

似たようなプロバイオティクスの効果を紹介するホームページはたくさんありますが、
企業の研究担当者がブログで、しかも、研究と関係ない話題までコメントするというのは
前代未聞のことではないでしょうか?
誰もやっていないことをするのは大好きなので、引き受けてしまいました。

ちょっと自己紹介。
私は、こんなところでは言えない野望を抱き、
日々黙々と実験している奈良県出身35歳の研究員です。
どうぞ、よろしくお願い致します。