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協同乳業研究所

02/28
30日連続更新

「ブログは毎日更新した方が、見てくれる人は増えるよ。」
と、ある方に言われてから、
「同じ書くなら、少しでも多くの方に見てもらう方が良いに決まっている!」
と、ウィークデーは、極力更新できるようにペースを上げました。

1月17日からスタートして、今日でウィークデー更新30日連続です。
他の事に集中したかった日(学会と先日の報告会)の2回は仲間に助けてもらいましたが、まあまあ頑張れたと思います。

最初の1週間を連続更新している間は、頭の中にストックされたネタがあったのですが、
それから先は毎日思いつきで書いています。
前夜に書く日も、朝一番で書く日もあります。

これが結構しんどい。

特にクオリティーの維持がしんどい。

1日位は休んでも、誰にも何も言われることはないでしょうが、
いつしか毎日連続で書くことを意識するようになりました。

連続記録は、1日休めば止まるので本当に大変です。

しかし、企業ブログで、こんなに更新している人は殆どいないと自負しています。
だから無理しない範囲で頑張ろうと思います。

ということで、読者の皆さんも、毎日読んで下さいね!

30日というのは区切りが良いので、いきなり明日休むかもしれませんが...。

02/25
歓迎・虫ブログ

企画部リツコです。

本日博士は、生研センター委託研究(ビッグ・ニューーーーース!!!!!
ビッグ・ニューーーーース!!!!!②)の年度末成果報告会の為お休みです。


博士の虫ブログ、この前のてんとう虫シリーズは
ナナホシテントウ蛹ハプニング① 
ナナホシテントウ蛹ハプニング② 
ナナホシテントウ蛹ハプニング③ 
ナナホシテントウ蛹ハプニング④ 
ナナホシテントウ蛹ハプニング⑤ 
すごく面白かったです!

臨場感があって、「前回のあらすじ」なんて、某24時間ドラマみたいで。
あんな色をしたてんとう虫、見たことありませんでした。
黄色から赤くなっていく様子は、果物みたいと思います。

博士は昆虫博士にもなれそうですね。愛情ある観察力。
京都大学の昆虫大好き先生もいらっしゃいましたね。
ウン小話7
きっと自然科学の研究をされている方は、
自分の分野以外の生き物のもつ性質からも
何か普遍のものを見出したりヒントを得たりして、
身近な世代交代を科学的な目で見ているのだろうなと思います。

それにしても虫ブログ、いい調子でマニアックになっていますよね!
記事をアップするサトシくんは、虫は写真さえ苦手だと言っていますが、
私はカマキリやてんとう虫は、かわいいと思います。
黒い虫以外は、歓迎!
研究所近くを流れる清流平井川の水生昆虫とか、どうですか?

02/24
牛乳でおなかゴロゴロ(後半)

乳糖(ラクトース)は、胃では殆ど分解されず小腸に到達しますが、そのままでは吸収されません。
小腸の上皮細胞中に存在するラクターゼ(専門用語ではβ-ガラクトシダーゼ)という酵素により、グルコース(ブドウ糖)とガラクトース(良い日本語訳がない)という糖に分解されて、やっと栄養素として吸収されます。
ラクターゼを意訳すると、乳糖分解酵素ということになります。

このラクターゼ活性が低下あるいは欠損すると、
乳糖が腸管内に溜まり、浸透圧を上げて水分の吸収を妨げたり、腸壁を刺激し蠕動運動を活発にしたりするため、お腹がゴロゴロなったり、下痢になったりするのです。
また、大腸まで到達すると、腸内細菌が乳糖を分解し、酸やガスが産生され、同様の現象が増幅されるのです。

つまり、牛乳を飲んでおなかがゴロゴロするのは、このラクターゼがきっちり働いているか否かに左右されるのです。
働いていない状態を、乳糖不耐症、ラクターゼ欠損症、あるいは低ラクターゼ症と言います。
お腹がゴロゴロする人のために開発された市販牛乳もありますが、これはラクトースが予め酵素で分解された牛乳です。

面白いことに、赤ちゃんの時は、このラクターゼ活性が高いのですが、離乳し、乳を摂取する機会が減ると、徐々に活性が低下するようです。
ですから、ゴロゴロするのは子供(給食でも飲んでいる)より大人が多いのです。
数千年間、何世代にも渡り酪農文化のもと生活してきた欧米人は、遺伝的に大人になってもラクターゼ活性が高いようですが、日本人は遺伝的に低ラクターゼ症の人が多いようです。

最後に、私の経験談を述べます。
会社から理化学研究所に派遣されていた私は、1年3か月間、牛乳を飲みませんでした。
会社では福利厚生で1日1本(200ml)の牛乳を無料で飲めたので、購入するのが嫌だったのです。
「せこーっ」と言われそうですが、はい、その通りです。
1年3か月振りに会社に戻り牛乳を飲んだ私を襲ったのは、強烈な下痢でした。
最初は気が付かなかったのですが、連日、午後1時半頃に症状が出ます。
牛乳を飲んだ30分後です。
そうです。1年3ヶ月間、乳糖を摂取しなかったので、完全にラクターゼが作れない体、すなわち乳糖を分解できない体になってしまったのです。
しかし、ヒトの体は凄いです。
1週間もすると、徐々に下痢は軽減され、1ヶ月後には、何ともなくなりました。
再び小腸の上皮細胞がラクターゼを産生し始めたと思われます。

以上、なぜ牛乳を飲むと、おなかがゴロゴロするか、わかって頂けましたか?
暫く我慢して飲み続けると、治るかもしれませんよ。

02/23
牛乳でおなかゴロゴロ(前半)

先日、初めて乳業メーカーの研究員らしいことをブログにしたら反響が多かったです。
このブログ→「植え継げませんよビフィズス菌は」
http://lkm512-blog.com/2011/02/08/
そういうわけで、もう一つ、一般的にはきっちりとは理解されていないだろうと思われることを書いてみます。

牛乳飲んだらおなかがゴロゴロする、酷い人は下痢をするのですが、この原因をご存じですか?
それは乳糖、英語ではラクトース(Lactose)、の仕業です。
これが消化管内で分解できない人は、おなかがゴロゴロするのです。
細かいメカニズムは置いておいて、まずはこの乳糖とは何者かをお話しましょう。

牛乳中には主要な栄養源として入っており、その濃度は約4.5%です。
すなわち、牛乳1Lあたり、45gも入っています。
そして、牛乳中に入っている炭水化物の99.8%はこの乳糖となります。
牛乳のエネルギー(カロリー)源の約30%は乳糖によるものです。

糖なのに牛乳は大して甘くないと思われるでしょうが、乳糖はあまり甘くない糖なのです。
ショ糖(砂糖)と比較してみると、
ショ糖の1%、5%、10%、20%の甘味度は、
乳糖の3.5%、15%、20%、33%の甘味度に相当する、
と報告されています(Nickerson, 1974)。

一部の植物体に乳糖を含むものが存在するようですが、基本的には名前の通り、哺乳類の乳中に特徴的な糖で、殆どの動物の乳では最優勢な炭水化物です。
当然、ヒト乳(母乳)にも大量に含まれています。
母乳には、牛乳以上に含まれており、約7%です。
牛乳より母乳が少し甘いといわれるのは、こういう理由からです。

"牛乳でおなかゴロゴロ"は、牛乳がヒトに適していない(相性が悪い)からと誤解されている方が多いようですが、牛乳でおなかゴロゴロする人は、当然、母乳でもおなかがゴロゴロするはずです。母乳の方が濃度は高いので、酷いことになるかもしれません。
「どうして赤ちゃんは大丈夫なの?」
と思われた方へ。
つづきは明日です。

02/22
ウン小話⑨

ウンコネタをブログなどで熱く語り過ぎているせいでしょうか、
「そうそう、聞きたいことあるのです。」
なんて言われて、個人的なウンコのことを質問されることがあります。

研究機器メーカーなどの営業に来られる初対面の方でも、ブログで私のことを事前調査されている方が多く、ウンコ話の先制攻撃を受けることがあります。

たとえば、
「先日、凄く長いウンコが出て、流しても流しても、便器に突き刺さるような状態で流れないんです。何なのでしょうね?」

「(面白いですが、)あなた、何なのですか?」と聞きたくなります。

でも、ウンコの誘惑には負けます。
面白いので色々とウンコ話で盛り上がってしまいます。
挙句の果てに相談されました。
「また、あんなのが出たら、どうしたらいいんでしょうね?」

「俺は、ウンコ相談室の先生か・・・。」(心の中)
と思うことがよくあります。

ちなみに、これに対する回答は簡単です。
しばらく待って流せば良いでのです。
私も便秘の方の固いウンコを実験に使う時は、生理的緩衝液(ウンコ中の細菌や成分への影響が少ないように、浸透圧やpHを調製した水溶液)に浸し、氷温(試験管ごと氷に突き刺して)でしばらく放っておきます。
そうするだけで、柔らかくなり、非常に扱いやすくなるのです。

おしまい。

02/21
パンダで楽をさせて頂きます

本日の夜遅くにパンダが上野動物園にやってくるそうですね。
多額のレンタル料を支払ってまでパンダが東京に必要かどうかは意見が分かれるところでしょう。
私はどちらかと言えば否定的ですが、なんとなく盛り上がっていますので便乗します。
といいますか、せっかくなので今日は楽をさせて頂きます。

昨年、「パンダの秘密」というブログを2回に渡り書きました。
パンダの腸内細菌について述べたものです。
何故、竹や笹だけを食べる編食で生きていけるのかを書いた内容です。

これを機に、もう一度、これを読んでみて下さい。
科学的な内容です。

http://lkm512-blog.com/2010/06/25/
http://lkm512-blog.com/2010/06/28/

02/18
新着情報も見て下さいね

昨日は、昨年12月にインタビュー形式の撮影をして頂いた古森章斗キャスターが研究所へ来所されました。http://lkm512-blog.com/2010/12/21/
我々がどんな所でどの様に研究していているのかを見学したいということで案内致しました。
というのは建前で、私のファンというだけでしょう(笑)。

冗談は置いておいて、
実は、古森さん、LKM512入りのヨーグルトを食べてから非常に体調が良いということで、これを色々な方に知って頂きたいので、ご自分のブログでもモニター試験をやって下さっているのです。
「頼んでもいないのに、勝手に。」
不思議です。

たぶん、マスメディアを一切使わない、我々のスタイルに共感して下さったのだと思います。
よくわかりませんが、元気な面白い方です。

それで、モニター試験等をやって下さると、今度はそのモニターの方が、ご自分のブログでこのヨーグルトのことをコメントして下さるようで、色々なブログでLKM512入りヨーグルトの事が紹介されて始めているようです。

ということで、LKM512入りヨーグルトに関連するブログがあったら、新着情報にリンクを張りますので時々チェックして下さい。

私には書けない、生の感想や実感を伝えることができるのではないかと思います。

今度、古森さんからウンコ頂こうかな ( ̄ー+ ̄) ニヤリ

02/17
久しぶりに読み直す

ナナホシテントウの羽化はいかがでしたか?
気が付いたら連載も5回目になっており、もう少し書きたいことはあったのですが、自分でも飽きてきたので止めました。

気まぐれな性格なのですねー。

ということで、「5‐6回連載したネタが過去にあったかなー」と思い、調べてみました。

ありました。
2009年6月10日から6月23日まで続いた"国宝 阿修羅像"シリーズ。
合計5回。
(途中に別のメンバーが書いた話が入っており、5話目は「授かったヒント」というタイトルになっておりますが。)

覚えている方はおられるでしょうか?

今読み直すと非常に懐かしいです。
しかも、思ったよりしっかりした内容です!
きっちりと"LKM博士の勝手にベストセレクション"にも入れておりました。

この時期(1年半前)に比べると、現在は5‐6倍以上のアクセス数になっておりますので、最近ファンになって頂いた方は読まれたことがないと思います。
是非ご覧下さい。

国宝 阿修羅像① http://lkm512-blog.com/2009/06/10/
国宝 阿修羅像② http://lkm512-blog.com/2009/06/12/
国宝 阿修羅像③ http://lkm512-blog.com/2009/06/17/
国宝 阿修羅像④ http://lkm512-blog.com/2009/06/18/
授かったヒント http://lkm512-blog.com/2009/06/23/

02/16
ナナホシテントウ蛹ハプニング⑤

前回までのあらすじ)
真冬の朝の畑で採ってきた大根の葉にテントウムシの蛹(さなぎ)がついていた。
助手Kに観察するよう手渡したところ、約30分後に突如羽化が始まり、じっくりと後翅が伸びる様子など羽化を観察できた。

翌朝、段ボール箱を覗いてみると、赤くなったナナホシテントウが、隅っこでじっとしていました。
201102161.JPG
動きません。まさに冬眠状態。
そうです、夜の実験室は気温が低下するのです。
羽化したのは良いのですが、夜中のあまりの寒さに冬眠状態になったのでしょう。
ナナホシテントウは成虫で屋根裏などの比較的暖かい場所を好んで越冬するので、気温が下がればごく自然なことです。

そて、昼前、暖かくなってきたので、逃がしてやろうと思うと、
姿がない~。
どこを探してもいません。
部屋が暖かくなり、また動き出して逃げたようです。
こんな別れ方をするとは...。

3日後。
掃除中に窓際でナナホシテントウが発見されました。
捕獲して、デジカメ写真と比べると、まさにあいつです。
201102162.JPG
これまでの写真と比べてみて下さい。
斑点の形が全く同じですね。
特に頭部よりの中心にある斑点は特徴的な"逆さにしたハートマーク"です。
私には"お尻マーク"に見えますが。

この後、窓際で観察していると温かい昼下がりの外へ飛んで行きました。
201102163.JPG
元気でなーっ。


02/15
ナナホシテントウ蛹ハプニング④(まさに羽化)

昨晩は凄い雪でしたね。でも、ナナホシテントウの話を続けます。

(前回までのあらすじ)
真冬の朝の畑で採ってきた大根の葉にテントウムシの蛹(さなぎ)がついていた。
助手Kに観察するよう手渡したところ、約30分後に羽化が始まったのだが、まだ体が柔らかいと思われる黄色い未熟な状態で歩き回るので、段ボール箱に入れた。

30分毎に観察しようとタイマーを合わせておきました。
ピーッ、ピーッ、ピーッ。
30分しか経っていないのに、覗くと、段ボール箱の壁の上部にくっついて後翅を伸ばして乾かしているではないですか。
201102151.JPG
系統は全く異なるのに、この作業はセミやトンボとも似ています。
"羽化"とはよくできた言葉で、まさに羽を完成させる作業であることを再認識できます。
よく見ると、斑点模様も現れてきました。

ピーッ、ピーッ、ピーッ。
さらに1時間後。
201102152.JPG
全く同じ体勢ですが、模様の色が濃くなってきました。
さらに、後翅が少し伸び、細く透明になりました。
もう羽ばたけそうな雰囲気です。

ピーッ、ピーッ、ピーッ。
さらに1時間後。
201102153.JPG
ついに、後翅を折りたたみ、前翅の下に収納しました。
まだ、色は薄いけど、もう普通のナナホシテントウです。

この後、少し歩いたりしておりましたが、真っ赤にはなりませんでした。
ということで、このままの状態で帰ることにしました。

たぶん、つづく。

           
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