10/09
アオスジアゲハを育ててみよう(前半)

クスノキの木があったらアオスジアゲハの幼虫を探すのが私の習性。

卵を発見しました!
20141009-1.JPG

孵化したての赤ちゃんです。
アゲハの仲間が得意な鳥のウンコ系擬態でしょうね。
20141009-2.JPG

少し大きくなりました。
20141009-3.JPG

さらに脱皮を繰り返し大きくなると緑色になります。
20141009-4.JPG
3~4cmになるので、そんな大きい鳥のウンコはないからですかね~。
鳥ウンコサイズを越えたら突然葉っぱへの擬態。
不思議です。

つづく

10/02
イチモンジセセリ(後半,あの時の調査は?)

昨日のつづき
(イチモンジセセリを知らない方は昨日の写真を見て下さい)

実は、私にとってイチモンジセセリは少し思い入れがあるチョウである。

このチョウは渡りをするチョウといわれている。
最新情報を把握していないので間違いかもしれないが、そういわれていたことは間違いない。
「渡り」とは渡り鳥の渡りで、要するに集団で長距離移動するのである。
この渡りに関する専門家の調査に、小学生の時、参加したことがあるのだ。

今は無き奈良・近鉄あやめ池遊園地では月に1度昆虫観察会が開催されており、
小学生の私は祖父か母親に連れられて頻繁に参加していた。
その主催者である先生が、ある大学の先生の調査に協力するということで誘われて、
よくわからないまま参加したのがイチモンジセセリの渡りの調査である。
たしか、色々な場所でポスターカラーペン(?)で印を付けて、
何処から何処に移動しているのかを確認する地道な調査だったと思う。
ある河原でイチモンジセセリを捕獲しては、
翅にマークが付いているかの確認と印を付けて放す作業を繰り返した。
一度手伝っただけであるが、捕虫網の使い方が天才的な私は相当貢献したと思う。

その結果がどうなったのかは知らないので、イチモンジセセリを見る度に、こいつらは何処から来て、何処に行くのだろうと気になっていた。
そんな状態を続けて30年。
このブログを機に、イチモンジセセリの渡りについて正しい知識を得ようと、
インターネットで検索したところ、詳細に調べられている日本語の解説記事が見つかった!
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kagakutoseibutsu1962/24/10/24_10_690/_pdf
読み進めていくと、どうやら大した移動はしていないことがわかって来てテンションは落ちたが、図3に差し掛かった時に
「ん? 琵琶湖、淀川、金剛山に生駒山・・・地元やん」

この解説記事の発行年は昭和61年(1986年)。
引用されている原著論文(データが発表されている)は1980年代前半が多い。
私が調査に参加したのは小学3年生から6年生の間のどれかの年なので、
昭和56年~59年(1981~1984年)のはずである。
もしかしたら、小学生の私はこの研究の一部に参加していたのではないだろうか!
ここに掲載されているデータでなくても、同グループの継続調査だったような気がする。
大体、イチモンジセセリの調査なんて限られた研究者しかやらないだろうし...。

ちなみに、この論文が掲載されている「化学と生物」は、
現在、私が所属している日本農芸化学会の会誌である。
少し縁を感じた。

10/01
イチモンジセセリ(前半)

今日はイチモンジセセリというチョウを紹介する。
秋になると個体数が増え頻繁に見かけるが、
形態と色からガと思っている人も多いであろう。
ただ、このブログで何度も書いているが、ガとチョウに分類学的な差は殆どない。
20141001-1.JPG
「あ~、これ見たことがある」という人は多いと思う。
飛翔スピードは比較的速く、周囲が静かだと羽音が聞こえる。
翅を閉じている事が多く、
翅の裏のこの白い斑点が一文字に見えるのでこの名が付いている。
長距離移動するチョウとしても知られている。

朝は体温を上げるため、日当たりの良い場所で翅の表面を広げて太陽光を浴びる。
戦闘機のような姿である。
20141001-2.JPG

ちょっと悪戯で日光を遮るとこの様に翅を閉じる。
翅を広げるのは少々エネルギーが必要なのであろう。
20141001-3.JPG
この性質を利用して、虫を操る能力を持っているように見せかけることもできる。
「翅を閉じさせるぞ~」と手でエネルギーを送っているように見せかけて日光を遮り、
次は「開け~っ」なんてブツブツ念じながら、日光を当てる。
感の悪いちびっ子なら簡単に騙せる。

とここまで書いて、「イチモンジ」の由来等の確認のためにインターネットでイチモンジセセリを調べたところ、気になる情報に出会ったので明日報告する。

つづく

09/25
ナガコガネグモのハンティング(やらせ)

丸々と肥えたナガコガネグモ(メス)発見!
2014092501.JPG
でかい
脚を含めない体長は2.5cm位であるが、脚も入れると6 cm近くはあるのではないか。

巣を張るタイプで大きなクモとしては、
以前に紹介したジョロウグモとこのコガネグモの仲間が存在するが、
私はコガネグモ派である。
誰も私がどっち派であるかということに興味がないことは十分承知しているが、
一応表明しておく。

獲物が巣に引っかかった時の反応の良さと「糸グルグル巻き」技術の凄さは、
クモ嫌いの方でもそれなりに感動することであろう(たぶん)。

皆さんにも知ってもらいたいので、オンブバッタを引っ掛けてみた。
(厳密には自分の欲求を満たしているだけかもしれないが...)
私がオンブバッタを投げつけたのだから「やらせ」と言われれば否定できない(笑)

2014092502.JPG
オンブバッタを投入した直後にデジカメを構えねばならず、
あまりのスピードであるためピントが合わなかった。
しかし、凄まじい量の糸が布のようにお尻から放たれ、
それを後脚に引っ掛けて獲物に巻きつけているのはわかるであろう。
この時、獲物は陶芸のろくろを使っているかのようにグルグル回転させられている。
しかし、どの足で回転させているのかは今一わからない。
おそらく上から2対目と3対目の脚を使っていると思われる。

文章で説明するのは困難なので、今度は動画を撮りたい

巻き終わるとこんな感じ。
2014092503.JPG
バッタが、少し足を動かすがどうにもならない。
この間、僅か3秒位。
期待を裏切らない3秒間であった。

09/22
ちょっとした連鎖物語

夏野菜畑から冬野菜用にシフトするため畑を耕す
⇒夏の間に棲み付いたアリの巣を破壊してしまう
⇒幼虫やサナギを担いで働きアリは大混乱
⇒アリに申し訳ないと思う
⇒次の日、アリの巣は復活
⇒ホッとする
⇒1週間後、植えたブロッコリーの苗が突如枯れる
⇒ヨトウムシかコガネムシの幼虫と思い捜索するが見つからず。
⇒次の日、隣のブロッコリーも同じ症状で枯れる。
⇒再び掘り起こし、真下にコガネムシの幼虫を発見
⇒私、怒る
⇒コガネムシの幼虫捕獲
⇒踏み潰しの刑を直前でストップ
⇒コガネムシの幼虫をアリの巣の近くに放置する
⇒アリへのお詫びだ
⇒アリ、獲物に喜ぶ
⇒どんどん巣からアリが出て来る
⇒しばらく観察
⇒ずっと観察
⇒遅刻しそうになる
⇒でも、ブログネタになった。

20140922.JPG
10匹弱のクロヤマアリがコガネムシの幼虫を攻撃しています。

09/10
テングチョウ

ある程度の虫好きでないと知らないチョウの紹介です。
この夏、奈良県生駒市の実家で久しぶりに目撃したので嬉しくて撮影しました。

テングチョウ
20140910.JPG
体長2 cmから3cmでモンシロチョウと同じ位の大きさです。
頭部の前方に伸びる突起が特徴です。
これが天狗の鼻のように見えるのでこの名が付いたのは明白でしょう。
専門用語では、この鼻はパルピとよばれています。
日本語では下唇髭と書きますが、何と読むのかは知りません。
それに何の役に立っているのかも分かりません。
「テングチョウの鼻の高さと交尾成功率の関係」
の様な研究を実施すれば何かわかるかもしれませんが、マニアック過ぎます。
私がジジーになって暇だったらやりますわ。

雑木林の周囲に多く、開けた明るい場所で目撃することは殆どありません。
鼻は高いのですが、ご覧の通り地味です。
翅の表側もこげ茶と橙色で、少々橙色が目立ちますが(この写真でも少し見えている色使いです)、結論としては地味です。
但し、枯葉っぽさを追求すると、かなり良い点数ではないでしょうか?
保護色!

モンシロチョウ等と比べると飛ぶスピードは格段に速いです。
キレがある飛び方といえばよいでしょうか?
でも、すぐに地面や植物にとまるので捕獲は比較的簡単です。

【捕獲時満足度】7点 
所沢市の自宅周辺では全く見かけないので点数が上がりました。

09/05
ウヅキコモリグモ(子守り個体)

卯月子守り蜘蛛

2年前、その名の由来である子守りのシーンとして卵(卵嚢)をお尻にくっつけて守っている個体を紹介しました。
参照ブログ⇒ウヅキコモリグモ(卵嚢持ち個体)
そして、先日、畑の隅っこで子供たちを背負っている個体を発見しました。
何処にいるかわかりますよね?
2014090501.JPG
これじゃわかり難いので、更に接近。
ボロデジカメでの撮影は大変ですが、なんとかアップでの撮影に成功!
2014090502.jpg
沢山の子供たちが腹部の上に乗っているのがわかるでしょう。
1~2mm位です。
目視で軽く30匹以上の子供がいます。
おそらく糸を使ってくっついているのでしょう。

何処にでもいるクモですが、
虫眼を持っていないとなかなか発見できない子持ち個体の紹介でした。

08/26
ヒメコガネ

ジャガイモ堀りの時に見つけたサナギを育てました。
参照ブログ⇒7/9ブログ「イモ掘り中に」
寒冷紗を掛けたニンジンエリアの隅っこで。
(羽化した成虫は寒冷紗の外に脱出できないので、確実に観察できるシステム)。
とは書いたものの、育てたという程の事はしていません。
土の中に、サナギになる直前に幼虫が作る蛹室(羽化する時の部屋)を簡易的に作り、
アリに食べられないように埋めて、羽化を待っていただけです。

10日後位に出て来ました!
ヒメコガネです。

当初、種の同定ができず、
スジコガネかと思ったのですが、
図鑑で調べたり、ツイッターで教えてもらったりした結果、
ヒメコガネで間違いないと思います。

ヒメコガネは金属系光沢色が多いのですが、暗赤銅色や緑系が多く、
今回のような黒系は比較的少ない気がします。

正面からお顔拝見
触角だけ橙色でなかなか愛嬌のある顔です。

とはいえ、こいつは完璧な害虫です。
成虫および幼虫は、それぞれ畑の作物の葉および根に害を与えます。

08/22
ブチヒゲカメムシ

昨日紹介したパクチーがまだ花を咲かせ、若い実をつけていた頃、
ブチヒゲカメムシもご来店でした。
20140822.JPG

体長1.5 cm位のカメムシです。
触角(ヒゲ)が白と黒のブチなので「ブチヒゲ」というネーミング。
腹部の両脇も白と黒のブチです。
脚の先も白黒ブチで靴下を履いているみたい。
背中の模様は、何かの紋章みたいで特徴的です。
(カメムシ全般がそうですが...)

害虫です。
エダマメ等のマメ科に口器を挿し、被害を与えることが多いようです。

今回は、食べないパクチーに来ているわけですし、そのまま放置しておきました。
そしたら、3日間も滞在していました。

08/13
シオヤアブ(空中テリトリー部門最強ハンター?)(後半)

シオヤアブがベニカミキリを狩った時の様子は簡単に推測できる。

①明るい草むらで草や石など少し高めで見通しの良い位置でじっと待ち伏せしているシオヤアブ
シオヤアブに限らずムシヒキアブ科のアブは匂いや触覚ではなく、視覚で狩りを行う。恐ろしく動体視力が良い。

②何処からか飛来して、シオヤアブの周囲数mの範囲(縄張り)に入って来たベニカミキリ
どんな昆虫であろうが、ここがシオヤアブの狩場であるとは気が付かない。もちろん虫好きの我々でさえ、シオヤアブが一度飛び出さない限りその存在に気付くのは難しい。カミキリムシやコガネムシなど飛翔スピードが遅い昆虫は格好の獲物となる。

③ベニカミキリに向かってシオヤアブ発進
縄張り内を飛翔する物体を無差別で攻撃する。たとえば、石ころや松ぼっくりを投げても発進する。いや、攻撃というより、襲撃あるいは奇襲と表現すべきかもしれない。ほぼ全ての昆虫は襲われるまでシオヤアブの存在に気付いていない。
自分の体(約3 cm)より大きい獲物でも襲撃対象である。信じられないであろうが、自分の何倍もの大きさのあるセミ、昨日挙げた最高レベルのハンターであるオニヤンマやオオスズメバチであっても発進・襲撃する。実際にこれらの大型肉食昆虫を獲物にした例は数多く報告されている。
ティッシュを丸めて彼らの縄張りに投げ込むとハンティングの様子がよく観察できる。

④空中で捕獲
発進して1秒程度、長くても2秒程度の出来事なので自分の目で動きを確認したことはないが、獲物を捕獲した後の様子から推測すると、背後から近づきレスリングでバックをとるような感じで棘のある足で抱えるように捕獲すると思われる。ほぼ全てのケースでバックを取った状態になっている。オニヤンマ相手に正面から向かうことは自殺行為なので、やはり後ろから近づく洗練された技術を身に付けていることは間違いない。
また、彼らの襲撃は1回限定。襲撃に失敗したら諦め、同じ獲物を追い回すことはない。おそらく、後翅が退化しているアブであるため、それ程飛翔力には長けていないからであろう。

⑤尖った口器をベニカミキリに刺しながら着地
ヒトが刺されても痛そうな太い口器を背中側から刺す。この口器は強力で、コガネムシ等硬い翅を持つ甲虫類の背中も突き破る。
小さな獲物だと捕獲後綺麗に着地するが、自分と同等、それ以上の獲物の場合は、墜落するかのように転げ落ちてくる。このシーンは、一瞬、2匹の昆虫が取っ組み合いの喧嘩をしているように見えるが、シオヤアブが凶器を突き刺し仕留める段階であり、既に勝負はついている。どんな昆虫であろうが助からない。シオヤアブの貪欲さは凄まじく、たとえヒトが拾い上げようとも獲物を殺すことに集中していて殆ど気付かない。

これ私の手の上である。こんなに食事風景が撮影し易い肉食昆虫は珍しい。

ジャン・アンリ・ファーブルは狩バチ(獲物を狩り、殺さず麻酔をかけた状態で巣に持ち込み卵を産むハチの総称。獲物は幼虫の餌となる。種毎に特定の昆虫、クモであったりイモムシであったり、を標的とする)が毒針を獲物の神経の集まっている部位に刺し、一瞬で獲物の動きを止めることを著書に記しているが、おそらくシオヤアブも背中側からその辺りの部位を刺していると思われる。いつも似たような場所を刺しているのでそう推測している。ただ、狩バチがピンポイント且つ一瞬で神経毒を刺しているのと比べると、シオヤアブは雑に大きな凶器で刺しているという印象を受ける。「死ねば良い」という程度で。その証拠に、獲物は長時間もがいている。

最後は、獲物を突き刺している口器が見える写真をどうぞ。
まずは真横から。
太い口器がわかるであろう。
20140813.JPG

次は、シオヤアブがほぼ絶命したベニカミキリを抱えて少し飛び、お気に入りの場所で食事に専念している時に覗き込むように真上から撮った一枚。
20140813-2.JPG

この機にシオヤアブを覚えてもらえると嬉しい。
書き忘れたが、見かけても怖がる必要はない。
飛んでいる物しか攻撃対象ではないので、シオヤアブからヒトを刺して来ることは無い。
しかし、もし捕獲した場合、素手で触るのはやめた方が良いと思う。
指を刺されたら、たぶんめっちゃ痛い。

【捕獲時満足度】4(10点満点)
虫捕り網で非常に捕獲し易く、大して珍しくもないので点数は低い。但し、ハンティングを生で見られた時は満足度10点の最高点である。

           
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16