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メイトー
協同乳業研究所

11/12
エンマ様の顔と裏

タイトルからは虫関係とわからない方がいると思いますので警告です。
これは久しぶりの虫ブログで、どアップ写真が出てきます。
虫嫌いの方は、至急退出願います。
特に春日野部屋のマネージャーさんは(笑)

関東でも木枯らし1号が吹いたようですね。
何故、「初木枯らし」ではなく、「木枯らし1号」なのか私にとっては謎なのですが、
急激に寒くなっております。
その木枯らし1号が吹く直前の畑で、
動きが鈍くなっているエンマコオロギを捕獲しました。

先日、扁平な顔のオカメコオロギを紹介しましたが(9/19 ハラオカメコオロギ来所です)、
エンマコオロギの頭部は全く異なり丸みがあります。

そもそもエンマという名前の由来は閻魔様で、
この顔が由来と言われています。
他の説として、他の種に比べ体が大きいからという説も読んだことありますが、
顔由来説が有力です。
201311121.png
複眼の周囲が黒い模様で(サングラスのようにも見える)、
その上側に白褐色の帯状の模様があります。
これが閻魔大王の怒り顔の眉のように見えることから命名されたそうです。

面白いことに、学名にもエンマが付きます。
Teleogryllus emma
これが学名で、コオロギ属エンマ種という表記です。

たまには昆虫の裏側も見てみましょう。
虫嫌いの方は少々気持ち悪いと感じるでしょうが、我慢して下さい。
201311122.JPG
非常に精巧な構造をしており、これも進化の賜物としか表現できません。
この立派な後脚。
脚の先のトゲ。
精密機械のようです。
ん~、美しい。
来年は虫の裏側シリーズ立ち上げようかな。

10/24
ササグモ

先日、オンブバッタ牧場としてシソを紹介しました(参照ブログ:オンブバッタ牧場)。

そのシソも秋になると花を咲かせます(これは10月前半の写真です)。
シソの花は居酒屋で刺身を食べると時々付いてくる薬味でお馴染みですよね。
わからない方は写真を見て下さい。
2013102401.JPG


地味なのですがこの花には、ハエ、アブ、ハチの仲間がたくさん寄って来ます。

『小昆虫集まるところに、それを食する虫あり』

観察すると・・・いました! 体長1 cm位のクモです。
2013102402.png

ササグモです。
通常のササグモより体色が黄色いので少々不安ですが、
以下に示すササグモの特徴を有しています。
1. 独特の腹部背面の模様
2. 足のトゲ(立派なのがたくさんあるでしょう?)
3. 円状に並んだ眼(8つあります)

よく見ると(よく見なくてもですが)、アブの様な虫を捕獲しているのがわかると思います。
徘徊性のクモで、動きも似ているのでハエトリグモの仲間と間違える人が多いです。
簡単な見分け方としては、目の並びが違います。
ハエトリグモは4つの大きな目(特に中心の2つが大きい)が横に直線状に並んでいます。
ちなみに残り4つの眼は背面側にあり、おそらく上から来る敵を発見するのに役立っていると思われます。

せっかくなので横からのショットもどうぞ。
2013102403.png
この角度から見るとガッチリ獲物に噛みついているのがわかると思います。
徘徊性のクモは捕獲に糸を使わず。専ら噛みつき攻撃です。

この個体はこの場所が気に入ったみたいで、暫くこの場所にいました。
歩いた跡の糸(徘徊性のクモは落下しないように糸を出しながら歩く)が周囲にあることからも、この場所の周辺を繰り返し徘徊していることがわかります。

【捕獲時満足度】なし。私はクモは殆ど捕獲しません。ただ、徘徊性のクモが獲物を捕まえる瞬間を見ることができると満足度8(10点満点)位です。

10/07
死を待つハラビロカマキリ

畑は完全に夏・秋野菜から、冬野菜へと作物を変換しました。
最後に残っていたのはナスとピーマン。

ピーマンにはハラビロカマキリの卵が産みつけられていました。
正確には卵嚢といいます。

初めは気付かなかったのですが、すぐ近くに、この卵を産んだと思われるメスのハラビロカマキリが!!!
20131007.JPG

産んだ卵を守っているように見えます。
とはいえ、基本的には産卵後死ぬ生物です。
卵を守る行動など聞いたこともありません。
たまたまでしょう。

触ってみると、もう全然力が無く、
自分の務めを果たして、死を待つのみという状態でした。

カマキリには悪いですが、ピーマンは抜かねばなりません。
堆肥にするのはかわいそうなので、卵嚢は自宅に持って帰りました。
親は、日当たりの良い場所に置いておきました。

カマキリで秋を感じる・・・。
毎年のことです。

09/19
ハラオカメコオロギ来所です

秋になりましたね。
3週間、殆ど外出して職場に来ていなかったためか、
昨日、久しぶりに落ち着いて1日研究所で過ごしたら、
様々な所で秋の訪れを感じることができました。

研究所の玄関には、ハラオカメコオロギが遊びに来ていました。

20130919.JPG
何故か、最初のハラを略して、オカメコオロギって呼ぶことが多いです。
しかし、オカメコオロギは複数種存在するので、
ハラオカメコオロギと正確に覚えた方が良いと思います。
我々が平地に見る殆どのオカメコオロギはこのハラオカメです。

頭部が特徴的で(特にオス、因みに、この個体はオス)、
顔面が平らで絶壁、横から見ると逆三角形の形をしています。
おでこが前に突出し、顎が手前に引っ込んでいる、
しかも、おでこと顎を結ぶ線は扁平と表現すれば良いでしょうか?

なかなかコオロギの横顔をじっくりと観察する人はいませんので、
皆さんのために、頑張ってそれがわかる写真を撮ってあげました!

日本全国何処でも見られる普通種なので珍しくないですが、
このブログでも何度か紹介したことがある
エンマコオロギ(参照ブログ:怖そうなコオロギ)と比べると、格段に知名度が低いと思います。

鳴き声は、私には、
「Rdiッ、Rdiッ、Rdiッ、Rdiッ、Rdiッ。(ちょっと休んで繰り返し)」
と聴こえます。

「リッ」と「ジッ」の間の音ってことです。
「リッ」:「ジッ」=7:3で混ざっています。
あくまでも個人の感覚です。

【捕獲時満足度】3(10点満点) 普通にその辺にいますから。しかも捕獲するのは簡単ですから。鳴いている姿を見ることができると、少しうれしいですね。

09/02
放置飼育(キアゲハ)

チョウの幼虫は偏食で大食漢なので、
捕獲して飼育するより、餌となる植物に放置して観察するに限る。

アゲハチョウやクロアゲハのように、

柑橘類の大きな木に棲む種類なら見失うこともあるが、
キアゲハはセリ科の植物を好むので、
ニンジンやパセリに産み付けられた卵はその植物体で生育し、
見失うリスクは少ない。

自宅のパセリに発見したキアゲハが成虫になった。
朝、玄関をドアを開けると私に驚いたのかバタバタ羽ばたきだした。
2013090201.JPG

しかし飛べない。
羽化して間もない時だったようである。
まだ蛹に掴まっていた
キアゲハの上方に蛹の抜け殻があるのにお気付きであろうが、
ちゃんと見たい方のためにアップ写真を提示しよう。
2013090202.JPG


ちょっと落ち着いたところを撮影。

2013090203.JPG

綺麗である!

単純に進化論と言われても納得できない「模様」と「色使い」。
そして翅の形も飛翔の効率性を追及したとは言い切れない、
飾りの様な尾状突起(後翅の後部にあるでっぱり)。
チョウの美しさを楽しむには羽化した直後に限る。

ちなみにこの1個体に食べ尽くされたパセリはこれである。
2013090204.JPG

蛹期間中に少し芽が出てきたが、ほぼ壊滅状態。
殆どの個体はこれだけ食餌を与えても、
いつの間にか羽化して去って行く恩知らずであるが、
成虫になった姿を見せてくれるとは、なかなか親孝行なやつであった。
おかげで遅刻しそうになったが...。

08/19
穴の中の生物⑥ ―観察編―

さて、苦労して捕獲したトウキョウヒメハンミョウの幼虫を観察せねばならない。

まずは、真上からの写真をどうぞ。
2013062801.png


恐ろしいのか、コミカルなのか、コメントし難い姿である。

まずは、頭部。
成虫と同じように硬く強靭で、大きな大顎(牙)が目立つ。
眼も大きい。
この発達した眼で、獲物を発見し、私のような外敵が現れた際は、
すぐに発見し巣内に潜り込むのであろう。

通常、この頭部と胸部の一部で巣穴に蓋をするような状態で獲物を待ち構えており、
アリ等が近づいた瞬間に大顎で噛みつき、地中に引きずり込み食すのである。
待ち構える様子はこのシリーズの①を参照。
参照ブログ:穴の中の生物①

それに比べて腹部の貧弱さは目を疑う程である。
消化管丸見え無防備さ。
頭部でアリを生け捕りにするが、
もし、この姿でウロウロしていたら逆にアリの餌食になるであろう。
動きも「よちよち」という感じで決して上手に歩いているとは言えない。

そのため、引きずり出されてはならない。
また、獲物を捕獲した際に穴の中に引きずり込まなくてはならない。
そのために、この腹部には凄い仕組みがある。
2013062802.png

背中に突起があるのがわかるだろうか?
これをフックのように巣内に引っ掛けて、体が外に引っ張り出されないようにしている。
また、穴の中へ獲物を引き込む際は、これを上手く使って下方に移動するのである。

ちなみに、獲物を捕獲する際は、
背中のフックを巣穴に引っ掛けて、後ろ側に反るような動きで大顎にて獲物を挟み、
頭を戻しながら巣内に引きずり込むのである。

プロレスでいうジャーマンスープレックス(投げっぱなし)を
巻き戻し再生するような動作で引きずり込むのである。

凄い進化である!

と、6回に渡って紹介してきたが本日にて本長編ブログは終わる。
疲れた。

【捕獲時満足度】10(10点満点) 説明する必要ないでしょう。


08/16
穴の中の生物⑤ ―成功編―

前回のブログで書いた疑似餌作戦を実行してみた。

書いた通り、少し離れた位置から、疑似アリを巣の周囲に落とし、
地面を引きずりながら巣の周囲を動かしてみた。

\(◎o◎)/!
驚いたことに、ハンミョウの幼虫が疑似餌に飛びついてくるように頭を跳ね上げてくるではないか!
次の瞬間、疑似餌はキャッチされ巣内に引きずり込まれた。
次の瞬間に私は引っ張り上げた。
ハンミョウが反応してから捕獲までおそらく1.5秒前後。

(@д@;)//
釣り上げた!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
20130627.JPG

別の巣でも、別の巣でも成功。
2年間、全く釣れなかったのに、10分間で3頭もゲット。
本気獲りしたら、100頭でも200頭でも釣り上げる自信あり。
ハンミョウ釣り選手権があれば金メダル候補一番手ではないであろうか?

考え抜いた作戦での成功。
ビビる程の巨大な達成感であった。

このブログ、ハンミョウファンのバイブルになるに違いない。

まだ、つづく

08/15
穴の中の生物④ ―ひらめき編―

ハンミョウ幼虫釣りに失敗して2年が経過。
軽く100回以上は失敗している。
しかし諦めてはいけないのが研究者である。
2012年の秋もたくさんの穴が発生した。
ただ、もう同じ作戦、すなわち、
枯草を巣穴に突っ込み、その枯草を幼虫がどけようと押し出される瞬間に釣り出す方法
を実行するつもりはなかった。

ちなみに100回以上の失敗はただの繰り返しではなく、
枯草の長さや太さ、穴への突っ込み方、タイミング、植物種、さらには生草等の検討も含まれる。

幼虫が枯草を持ち上げる行為は、住処に突っ込まれた枯草が邪魔で幼虫が巣から追い出す行為と推測される。
すなわち、よく考えると、
幼虫は枯草を巣穴から出したいわけで、その枯草を引き抜いたところで、
幼虫にとってはラッキーなことで枯草を噛み続けている必要がない。
一緒に引き上げられる可能性は当然低いはずである。

発想の転換が重要である。

この「枯草法」がダメな理由は以下の4点と分析した。
① 枯草にきっちり喰い付いていない可能性が高い。つまり巣の中から邪魔な枯草を頭を使って押し出しているだけの可能性が高い。
② そもそも枯草は脆く、きっちりハンミョウの幼虫が噛みつくことができないかもしれない。
③ 枯草が動いて地表付近に出て来た瞬間に手で枯草を引き上げていたが、おそらくハンミョウの視界に手が入った瞬間に、ずば抜けた反射神経ですぐに巣内に潜っている。
④ 枯草法を応用した「枯草シャベル法」は、掘るために巣に相当近づかねばならず、これまたハンミョウの幼虫視界に入ってしまう。

上の問題を見事に解決するため、私がとった作戦を以下に示す。
① 積極的に噛みつかせる方法にすべきで、疑似餌が良いはずである。
② 牙で挟みやすく(喰い付きやすく)するために、糸で作る。
③ しかも、メインの獲物であるアリに似せるため黒い糸を使い大きさをアリサイズにする。
④ 釣竿のようにして、私が1m程離れた所から疑似餌を扱い視界に入らないようにする。
⑤ 振動を感じているとすると真上から疑似餌を垂らすのは不自然なので、巣の周囲に疑似餌を落とし、アリの様な動きで巣の真上まで疑似餌を引きずる。

さて、完成したハンミョウ幼虫捕獲道具はこれである。
2013062601.JPG

疑似餌の部分のアップはこれである。胸部と腹部間のくびれも再現した。
2013062602.JPG


作製に要した時間、約10分間。

謎の自信があった。

つづく
次はクライマックスだ!

08/14
穴の中の生物③ ―大人編―

この巣穴は初秋~晩秋に発生する。
つまり、夏の間に成虫が卵を産んでいることはわかっていた。
しかし、有名なあのカラフルで美しいハンミョウを畑で目撃したことが無かった。

と、そんなある日、私の腕にハエかアブがとまった。
が、よく見ると甲虫である。
目を凝らして見ると、鋭い牙がある。
ハンミョウである。
いわゆるハンミョウ(ナミハンミョウ)の半分の大きさもなく、体色も地味であるが、
姿形は間違いなくハンミョウである。

とにかく身軽でよく飛ぶ。
素早い。
しかし、ハンミョウの仲間の飛び方は、数メートルから10 メートル飛んでは着地するのが特徴である(地面が多いが、植物上にとまることもある)。
高く、遠くに飛んで行くという飛び方ではない。
となると、本気になった私から逃げられるはずがない。
撮影成功! 間違いなくハンミョウの仲間である。

2013061901.JPG

その名はトウキョウヒメハンミョウ。
東京の小さなハンミョウという意味である。
実際、東京付近を中心に棲息している1 cmにも満たないハンミョウである。


2013061902.png

発達した牙(大顎)と大きな複眼。
両方共に獲物を素早く発見し噛み殺すための武器であり、
体は小さくても獰猛なハンターである。

芦田先生に確認してもらったが、
トウキョウヒメハンミョウで間違いないということであった。

ついに、あの巣穴の幼虫の正体がわかった。

つづく

08/13
穴の中の生物② ―出会い編―

昨日の写真ではわからないが、
ハンミョウの幼虫は、巣穴の外から見える頭部の下はコガネムシの幼虫の様なイモムシ系の肉体である。
もし巣穴を横から観察できるとしたら、
体の割に大きめの頭部を持ったイモムシが、
垂直に地中に伸びた竪穴に立っているような態勢である。

しかも、背中にフックのような突起が付いていて、地上に引っ張られる力が働いても、
簡単には巣から引き抜かれないような体形をしている。
この知識は図鑑から得たもので、私は本物を見たことが無い。
図鑑でも見られたことが無い多くの方には、文字で説明しても理解が難しいはずである。

従って、発見後、何度も私はこいつを吊り出そうと畑作業をそっちのけで夢中になった。
地面に屈んで枯草等を巣穴にそっと刺して、
幼虫がそれを押し上げた所を吊り上げようと挑戦するが、結局できずじまい。
(一応、「ハンミョウ釣り」という言葉はあり、この方法での成功例を稀に聞く。)

困った私は、共同研究者のシン君に仲介してもらい、
ハンミョウ分類の専門家の一人である京都大学の芦田久准教授(当時,現近畿大学教授)にメールし、どうやって釣り出したら良いか質問をした。
先生は朝日放送『探偵ナイトスクープ』でハンミョウ釣りネタの時にも登場されており、私はたまたま実家に帰った際にその放送を見ていたのである。
先生の本業は「糖鎖を介した微生物と生体の関わり」に関する研究なのであるが、
趣味の昆虫分類(新種発見)でも論文を多数出しておられる。

しかしながら、連絡をすると先生はその番組撮影中には釣れなかったらしい。
「あれ、かなり難しいですよ。ただ、この穴がハンミョウであることは間違いないです。」
という回答。

後々、この関係が共同研究に発展するのだから不思議な縁である。
京都大学とLKM512でキーワード検索してみて頂きたい。
2011年のビフィズス菌寿命伸長のニュースが沢山出てくるはずである。
参照:プレスリリース

この研究の一部のデータ作りを助けて頂いて論文にすることができたのであるが、
まさか、先生と私のファーストコンタクトが「ハンミョウの幼虫」だった事は誰も想像できないであろう。

芦田先生が探偵ナイトスクープで最終的に成功された方法は、
穴の入り口に顔を出した瞬間にスコップで掘り起こす作戦だったということで、やってみた。
しかしながら、散々やってみるも失敗の連続。

正直、大の大人が、地面に屈んでジーッと穴を見つめ、
突然、スコップで掘り起こす姿は異様だったことであろう。

ハンミョウの幼虫の巣は深さ30 cm程度はあるようで、
硬い地盤では一撃で掘り起こせるのはせいぜい深さ20 cm位が限界で困難である。
振動を敏感に感じ、しかも動きが素早いようで全く掘り出せない。
そうこうしている内に、2年の月日が経った。

つづく

           
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