カレンダー

カテゴリー

最新のエントリー

 

アーカイブ

2021年 2020年 2019年 2018年 2017年 2016年 2015年 2014年 2013年 2012年 2011年 2010年 2009年 2008年

検索

LKM512
メイトー
協同乳業研究所

06/24
アマガエル達、だいぶ慣れました!

先日、田んぼで思わず捕獲してしまった2匹のニホンアマガエル。
シュノーケルアオガエルと間違えることがありますが、
私の捕獲したのはニホンアマガエルで間違いないと思います。

捕獲後10日程経ちました。
だいぶ慣れてきて、覗き込んでも慌てて逃げ惑うことは全くなくなりました。

棲家は、私ができる範囲で、大好きな湿気たっぷり環境に仕上げました。
20140624.JPG
慣れるまではケージの壁にくっついていたカエル達ですが、
今はお気に入りのポトスと湿った木の枝が定位置です。

最初は餌も食べなくて死んでしまうかと思いましたが、
色々な種類の虫を試した結果、
モンシロチョウの幼虫がお気に入りのようで、
それで体力を回復し、
今ではバッタやシジミチョウ等を入れると、
凄いジャンプ力で飛び掛かり一気に飲み込みます。

ピンセットで虫を掴んで顔の前に持って行くと、
パクッと食い付いてくる位に慣れました。
ペット化に成功! したつもり。

生餌しか食べないので、今は虫捕りが非常に大変です。
畑作業していても虫を見つけては捕獲に夢中になってしまうので仕事が進みません。

今は梅雨が明け後の、真夏の暑さに耐えられるかを心配しております。

実は、もう1匹、トノサマガエルも飼育しているのですが、
こいつはまた次の機会に。

05/29
トノサマバッタ(幼虫)

多くのバッタの仲間が孵化し、グングン育つシーズンに突入した。

秋にバッタが見つかる場所に行って探してみると、
この季節、とても小さくてかわいいバッタの幼虫達がいる。
幼虫といっても、バッタの仲間(直翅目)は不完全変態なので、
成虫と同じような姿をしている。
幼虫はちょっと頭でっかちな体型が多い。

畑で、おそらくトノサマバッタと思われる幼虫を発見した。
20140529.jpg
1.5cm位なので3齢幼虫か4齢幼虫と思われる。
成虫までは、あと2、3回は脱皮しないといけない。

やはり頭でっかちである。
哺乳類の子供と同様に、体長に占める頭部の比率が高いと、
バッタでも可愛らしく感じる。

将来5~6 cm級の殿様になるとすれば、今は若殿、あるいは若様といったところであろう。

成虫になると凄まじい飛翔力と用心深さを身に付けるので、
素手ではほぼ捕獲できなくなる。
そう考えて、今の内に!と、沢山触っておいた。

05/15
防御部隊を利用する 

まだ発芽して野菜の植物体が小さいこの時期は、アブラムシに気を付けないといけない。
大事な新芽が被害に遭うと著しく発育が遅れる。

しかし彼らは非常に小さく、黄色~緑~深緑色の保護色、且つ葉の裏側に棲息しており、
発見が遅れることが多い。
しかも単為生殖で、交尾をしなくてもお尻からドンドン子供が産み落とされるので、
気が付くと、数百匹~数千匹に増殖していることも多々ある。
産み落とされた時には、既に腹の中に次の世代を宿しているらしい。
恐るべし増殖力。

そんな彼らをテントウムシ等の外敵から防御しているのがアリ達である。
彼らの肛門からは甘露と呼ばれる糖分たっぷりの甘い汁が排泄物として出される。
アリ達はこれが大好物で、そのお礼として彼らを守っている。
いわゆる共生という関係である。

と書いてはみたものの、
理系人間としては「お礼として守っている」、と書くのは好ましくないであろう。
おそらくアリ達は単純に自分達の食物を守っているに過ぎないと考えるべきである。
もし、アリとアブラムシの間に友情のようなものが存在するとしたら、
それは世紀の大発見である。
ふと、それを確かめる実験系をウンコ色の脳ミソの中で妄想していて、
このブログを書くのに1時間以上かかってしまった。
(ちなみに、素晴らしいアイデアなので私が大学の研究者なら早速手を付ける)

私はこの防御部隊のアリを目印にアブラムシを発見する。
アリがいたら「! ムムム...」
アブラムシ探しを始める。

キュウリの若葉の裏に発見!
20140515.JPG
ぶちぶち潰す。
もし気付かなかったら、2日後には葉の裏全体がアブラムシに覆われていたであろう。
そして、アリがいなかったら気付かなかったはずである。
逆に、アリ達は自分達が原因でこういう悲劇(彼らにとって)が起こっているとは気付いていないはずである。

私は彼らに敬意を払い、
植物全体に薬(アブラムシの場合は化学農薬ではなくデンプンをベースに作られる安全性の高い液剤を使うのが一般的)を撒くという方法はとらない。
見つけて、ぶちぶち潰すのみ。

アブラムシ&アリ軍団 vs. 私の正々堂々とした戦いはもう暫く続く。

05/14
ウンモンスズメ

鳥の話ではありません。
虫の話です。
(虫嫌いさん注意)

先日、朝から素敵な蛾に出会いました。

日本には3,500種類程度のチョウとガ(いわゆるチョウ目)がいますが、
この色彩のものは殆どいないと思います。

ちなみに分類学的にはチョウとガは識別できないはずです。
見た目である程度チョウとガを識別しているのですが、いわゆるチョウという名の付いたものは250種程度と言われているので、残りはガということになります。

これです(2014年5月2日撮影 東京都西多摩郡日の出町 協同乳業㈱駐車場にて)。
20140514.JPG

ウンモンスズメ(雲紋雀)です。
この緑ベースの躰、凄いでしょ?
この見事な緑色とうすい緑色(ウグイス色?)の濃淡で描かれた翅の模様!
(これが雲模様に見えるのでしょうか?)
緑のふかふか高級絨毯のような胴体!
そしてステルス戦闘機のようなこの形態!
芸術品です。
残念ながら、死んだらこの体色が失われるので、
標本では見ることができない色彩です。

何故、スズメという名が付いているのか?
それはスズメガ科だからです。
過去にこのブログで紹介したホシホウジャク(星蜂雀)
(参照ブログ:ホシホウジャク)もスズメガ科です。
体型が似ているでしょ。

【捕獲時満足感:9】(10点満点)
捕獲するというより眺めているのが好き。なかなか探しても成虫は見つかるものではないが、街灯近くでは不意に(電車に乗るため走っている朝など)見つかることもあり減点した。

03/06
啓蟄(2014年)―恐怖の寄生バエで祝いましょう―

虫好きの皆さん、おめでとうございます!
本年も啓蟄がやってきました。
まだ寒いですが、ボチボチ虫の季節がやってきます。

毎年、この日は比較的マイナーな虫を紹介しておりますが、
今年はヤドリバエの一種、おそらくセスジナガハリバエを紹介します。

20140306.png

見慣れないハエでしょ?
体調1cm位です。
こういうのは興味を持っていない人には見えない虫なのです。
ハリバエという名の通り、針状の毛が沢山あります。

ヤドリバエは宿りバエと書くと思います。
すなわち、「体に宿る」=「寄生する」ハエ、寄生バエの仲間です。
蛾や蝶の幼虫に寄生する種類が多いです。

ヤドリバエの寄生とは?
ヒトにおける回虫のように共存というケースは殆どありません。
寄生バエの成虫は、蝶や蛾の卵や幼虫(宿主)に卵を産み付けます。
その幼虫は、蝶や蛾の幼虫の体内で栄養を吸収し成長します。
順調に成長すると(多くは蛹の時代)、宿主を食い尽くして体外に出てきます。
宿主は死んでしまいます。

まるでホラー映画のようですが、
実際はホラー映画がヤドリバエをモデルにしているのでしょう。

ということで、今年も虫眼で発見した虫達を紹介していきます。

11/12
エンマ様の顔と裏

タイトルからは虫関係とわからない方がいると思いますので警告です。
これは久しぶりの虫ブログで、どアップ写真が出てきます。
虫嫌いの方は、至急退出願います。
特に春日野部屋のマネージャーさんは(笑)

関東でも木枯らし1号が吹いたようですね。
何故、「初木枯らし」ではなく、「木枯らし1号」なのか私にとっては謎なのですが、
急激に寒くなっております。
その木枯らし1号が吹く直前の畑で、
動きが鈍くなっているエンマコオロギを捕獲しました。

先日、扁平な顔のオカメコオロギを紹介しましたが(9/19 ハラオカメコオロギ来所です)、
エンマコオロギの頭部は全く異なり丸みがあります。

そもそもエンマという名前の由来は閻魔様で、
この顔が由来と言われています。
他の説として、他の種に比べ体が大きいからという説も読んだことありますが、
顔由来説が有力です。
201311121.png
複眼の周囲が黒い模様で(サングラスのようにも見える)、
その上側に白褐色の帯状の模様があります。
これが閻魔大王の怒り顔の眉のように見えることから命名されたそうです。

面白いことに、学名にもエンマが付きます。
Teleogryllus emma
これが学名で、コオロギ属エンマ種という表記です。

たまには昆虫の裏側も見てみましょう。
虫嫌いの方は少々気持ち悪いと感じるでしょうが、我慢して下さい。
201311122.JPG
非常に精巧な構造をしており、これも進化の賜物としか表現できません。
この立派な後脚。
脚の先のトゲ。
精密機械のようです。
ん~、美しい。
来年は虫の裏側シリーズ立ち上げようかな。

10/24
ササグモ

先日、オンブバッタ牧場としてシソを紹介しました(参照ブログ:オンブバッタ牧場)。

そのシソも秋になると花を咲かせます(これは10月前半の写真です)。
シソの花は居酒屋で刺身を食べると時々付いてくる薬味でお馴染みですよね。
わからない方は写真を見て下さい。
2013102401.JPG


地味なのですがこの花には、ハエ、アブ、ハチの仲間がたくさん寄って来ます。

『小昆虫集まるところに、それを食する虫あり』

観察すると・・・いました! 体長1 cm位のクモです。
2013102402.png

ササグモです。
通常のササグモより体色が黄色いので少々不安ですが、
以下に示すササグモの特徴を有しています。
1. 独特の腹部背面の模様
2. 足のトゲ(立派なのがたくさんあるでしょう?)
3. 円状に並んだ眼(8つあります)

よく見ると(よく見なくてもですが)、アブの様な虫を捕獲しているのがわかると思います。
徘徊性のクモで、動きも似ているのでハエトリグモの仲間と間違える人が多いです。
簡単な見分け方としては、目の並びが違います。
ハエトリグモは4つの大きな目(特に中心の2つが大きい)が横に直線状に並んでいます。
ちなみに残り4つの眼は背面側にあり、おそらく上から来る敵を発見するのに役立っていると思われます。

せっかくなので横からのショットもどうぞ。
2013102403.png
この角度から見るとガッチリ獲物に噛みついているのがわかると思います。
徘徊性のクモは捕獲に糸を使わず。専ら噛みつき攻撃です。

この個体はこの場所が気に入ったみたいで、暫くこの場所にいました。
歩いた跡の糸(徘徊性のクモは落下しないように糸を出しながら歩く)が周囲にあることからも、この場所の周辺を繰り返し徘徊していることがわかります。

【捕獲時満足度】なし。私はクモは殆ど捕獲しません。ただ、徘徊性のクモが獲物を捕まえる瞬間を見ることができると満足度8(10点満点)位です。

10/07
死を待つハラビロカマキリ

畑は完全に夏・秋野菜から、冬野菜へと作物を変換しました。
最後に残っていたのはナスとピーマン。

ピーマンにはハラビロカマキリの卵が産みつけられていました。
正確には卵嚢といいます。

初めは気付かなかったのですが、すぐ近くに、この卵を産んだと思われるメスのハラビロカマキリが!!!
20131007.JPG

産んだ卵を守っているように見えます。
とはいえ、基本的には産卵後死ぬ生物です。
卵を守る行動など聞いたこともありません。
たまたまでしょう。

触ってみると、もう全然力が無く、
自分の務めを果たして、死を待つのみという状態でした。

カマキリには悪いですが、ピーマンは抜かねばなりません。
堆肥にするのはかわいそうなので、卵嚢は自宅に持って帰りました。
親は、日当たりの良い場所に置いておきました。

カマキリで秋を感じる・・・。
毎年のことです。

09/19
ハラオカメコオロギ来所です

秋になりましたね。
3週間、殆ど外出して職場に来ていなかったためか、
昨日、久しぶりに落ち着いて1日研究所で過ごしたら、
様々な所で秋の訪れを感じることができました。

研究所の玄関には、ハラオカメコオロギが遊びに来ていました。

20130919.JPG
何故か、最初のハラを略して、オカメコオロギって呼ぶことが多いです。
しかし、オカメコオロギは複数種存在するので、
ハラオカメコオロギと正確に覚えた方が良いと思います。
我々が平地に見る殆どのオカメコオロギはこのハラオカメです。

頭部が特徴的で(特にオス、因みに、この個体はオス)、
顔面が平らで絶壁、横から見ると逆三角形の形をしています。
おでこが前に突出し、顎が手前に引っ込んでいる、
しかも、おでこと顎を結ぶ線は扁平と表現すれば良いでしょうか?

なかなかコオロギの横顔をじっくりと観察する人はいませんので、
皆さんのために、頑張ってそれがわかる写真を撮ってあげました!

日本全国何処でも見られる普通種なので珍しくないですが、
このブログでも何度か紹介したことがある
エンマコオロギ(参照ブログ:怖そうなコオロギ)と比べると、格段に知名度が低いと思います。

鳴き声は、私には、
「Rdiッ、Rdiッ、Rdiッ、Rdiッ、Rdiッ。(ちょっと休んで繰り返し)」
と聴こえます。

「リッ」と「ジッ」の間の音ってことです。
「リッ」:「ジッ」=7:3で混ざっています。
あくまでも個人の感覚です。

【捕獲時満足度】3(10点満点) 普通にその辺にいますから。しかも捕獲するのは簡単ですから。鳴いている姿を見ることができると、少しうれしいですね。

09/02
放置飼育(キアゲハ)

チョウの幼虫は偏食で大食漢なので、
捕獲して飼育するより、餌となる植物に放置して観察するに限る。

アゲハチョウやクロアゲハのように、

柑橘類の大きな木に棲む種類なら見失うこともあるが、
キアゲハはセリ科の植物を好むので、
ニンジンやパセリに産み付けられた卵はその植物体で生育し、
見失うリスクは少ない。

自宅のパセリに発見したキアゲハが成虫になった。
朝、玄関をドアを開けると私に驚いたのかバタバタ羽ばたきだした。
2013090201.JPG

しかし飛べない。
羽化して間もない時だったようである。
まだ蛹に掴まっていた
キアゲハの上方に蛹の抜け殻があるのにお気付きであろうが、
ちゃんと見たい方のためにアップ写真を提示しよう。
2013090202.JPG


ちょっと落ち着いたところを撮影。

2013090203.JPG

綺麗である!

単純に進化論と言われても納得できない「模様」と「色使い」。
そして翅の形も飛翔の効率性を追及したとは言い切れない、
飾りの様な尾状突起(後翅の後部にあるでっぱり)。
チョウの美しさを楽しむには羽化した直後に限る。

ちなみにこの1個体に食べ尽くされたパセリはこれである。
2013090204.JPG

蛹期間中に少し芽が出てきたが、ほぼ壊滅状態。
殆どの個体はこれだけ食餌を与えても、
いつの間にか羽化して去って行く恩知らずであるが、
成虫になった姿を見せてくれるとは、なかなか親孝行なやつであった。
おかげで遅刻しそうになったが...。

           
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16