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LKM512
メイトー
協同乳業研究所

03/03
気付いたら断った依頼

我々が昨年発表した、腸内細菌にポリアミンを作らせて体に供給することで、加齢時の学習記憶力の成績が上昇したことを報告した論文(下記参照)の解説記事(※)の執筆依頼は多い。
http://www.kit.ac.jp/01/pdf/release140402.pdf#search='LKM+%E5%AD%A6%E7%BF%92%E8%A8%98%E6%86%B6'
(※)日本語で簡単に内容をまとめて読者に最新の研究を紹介する記事

中には、執筆者が掲載費を払わねばならないという雑誌もある。
そういう時は迷わず断る。
医学分野では、掲載(依頼)されることは名誉なことであり、
お金を払ってでも掲載したいという方は多いらしい。
なので、編集部もそれが当然の様に振る舞われるが、私は断る。
但し、偉い先生から直接的に依頼される場合は非常に困る。
基本的に、その先生が私の研究を評価して書いて欲しいと頼んで来られたわけで、
顔見知りの事も多く、断るのは大変だ。
でも、頑張って断っている。

先週、共同研究者から解説記事を連名(著者として名を連ねる事)にしたいので内容をチェックして欲しいと依頼があった。
「私の名前を入れなくてもいいので、勝手に出してちょうだい」
と返そうと思い、軽く原稿を読むと、思いっきり上記研究内容で、
確かに私の名前が入っていないのは変だということがわかった。
且つ、内容にも幾つか間違いがあるので修正も必要で、
仕上げるまで何往復か原稿のやり取りをした。

で、今朝、掲載前のゲラ刷りが届いていた。
驚いた。
出版される形になって気が付いた。
この解説記事は、私が苦労して断った依頼そのものではないかーーーっ

どうしよ~
断ったのに私の名前が入っているのはまずいんじゃないかい?

どうすることもできないので、成り行きに任せる覚悟をした私であった。

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