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LKM512
メイトー
協同乳業研究所

05/15
防御部隊を利用する 

まだ発芽して野菜の植物体が小さいこの時期は、アブラムシに気を付けないといけない。
大事な新芽が被害に遭うと著しく発育が遅れる。

しかし彼らは非常に小さく、黄色~緑~深緑色の保護色、且つ葉の裏側に棲息しており、
発見が遅れることが多い。
しかも単為生殖で、交尾をしなくてもお尻からドンドン子供が産み落とされるので、
気が付くと、数百匹~数千匹に増殖していることも多々ある。
産み落とされた時には、既に腹の中に次の世代を宿しているらしい。
恐るべし増殖力。

そんな彼らをテントウムシ等の外敵から防御しているのがアリ達である。
彼らの肛門からは甘露と呼ばれる糖分たっぷりの甘い汁が排泄物として出される。
アリ達はこれが大好物で、そのお礼として彼らを守っている。
いわゆる共生という関係である。

と書いてはみたものの、
理系人間としては「お礼として守っている」、と書くのは好ましくないであろう。
おそらくアリ達は単純に自分達の食物を守っているに過ぎないと考えるべきである。
もし、アリとアブラムシの間に友情のようなものが存在するとしたら、
それは世紀の大発見である。
ふと、それを確かめる実験系をウンコ色の脳ミソの中で妄想していて、
このブログを書くのに1時間以上かかってしまった。
(ちなみに、素晴らしいアイデアなので私が大学の研究者なら早速手を付ける)

私はこの防御部隊のアリを目印にアブラムシを発見する。
アリがいたら「! ムムム...」
アブラムシ探しを始める。

キュウリの若葉の裏に発見!
20140515.JPG
ぶちぶち潰す。
もし気付かなかったら、2日後には葉の裏全体がアブラムシに覆われていたであろう。
そして、アリがいなかったら気付かなかったはずである。
逆に、アリ達は自分達が原因でこういう悲劇(彼らにとって)が起こっているとは気付いていないはずである。

私は彼らに敬意を払い、
植物全体に薬(アブラムシの場合は化学農薬ではなくデンプンをベースに作られる安全性の高い液剤を使うのが一般的)を撒くという方法はとらない。
見つけて、ぶちぶち潰すのみ。

アブラムシ&アリ軍団 vs. 私の正々堂々とした戦いはもう暫く続く。

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