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メイトー
協同乳業研究所

09/09
かるかん

鹿児島名物「かるかん」をご存知だろうか?
私は、先の土曜日の鹿児島出張で初めて知った。
これである。
20150909.JPG

助手A♀に、
「鹿児島に行くなら買って来て下さい。大好きなんです。」
と頼まれていたので探してみた。

名前は忘れていたが、平仮名で4文字と覚えていたのですぐに見つかった。
漢字で書くと「軽羹」
Wikipediaによると軽い羹という意味のようである。
しかし、「羹」といわれても、羊羹の羹ということしか知識がなく、意味がよくわからない。
調べてみると「カン」より「あつもの」と読む方が主のようである。
私の電子辞書によると羹は「魚・鳥の肉や野菜を入れた熱い吸い物」とある。
意味はわかるが、このお菓子との関連性が全く不明。

仕方なく、羊羹を調べてみる。
改めて考えると「何故、ヒツジ?」となる、謎のネーミングである。
電子辞書には「あんに砂糖を入れて蒸し、あるいは寒天液を加えて練ったもの」と普通の事が書いてある。

そこで再度Wikipediaに助けを求め羊羹を調べてみる。
歴史という項目を読み何となくわかった。
元は中国の料理で、文字通り羊の羹(あつもの)、つまり羊の肉を煮たスープで、おそらくこれが冷めて肉由来のゼラチンにより固まったのが由来のようである。
日本では室町時代の書物に初出し、当初は小豆や小麦粉や葛粉から蒸し羊羹が作られ、17世紀辺りから生産が始まった黒砂糖を用いて、甘い羊羹が作られるようになったようである。

以上の情報から、もう一度かるかんについて考えてみると、
おそらく、羊羹との比較でついた名称であろうと推測できる。
つまり、軽い「あつもり」ではなく、正しくは軽い羊羹という意味であろう。
基本的にはかるかん粉(かるかん用に専門的に生産されている米の粉)、砂糖、山芋が主原料なので、羊羹より圧倒的に軽い。
また、かるかんが誕生したのは17世紀末から18世紀初めで、羊羹誕生の後であることからも私の説は正しいと思う。
ちなみに、この土産のように中に餡が入ったものは、正式にはかるかん饅頭というらしい。
かるかんとはこの周囲を包んでいる物体のことである。

さて、お味の方はどうであろう?
普通に美味しい。
が、私がここまで調べる必要がある程に感動的な味ではない。
懐かしい味といえる。

ちなみに、かるかん土産を熱望した助手A♀は、
ダイエットのスタートを1週間遅らせたようである。

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