12/02
目覚めよ本能

カエル達、1週間前より屋外に出している。
冬眠に入るためである。
彼らの定位置である自宅玄関では気温が十分に下がらず、
冬眠に入らない可能性を危惧したからである。

カエルの冬眠はヒトの睡眠とは異なり、
極限まで代謝(生命活動、例えば呼吸等)を落とす行為である。
要するに寝るのではなく、極力エネルギーを使わないように生活している状態である。
つまり、中途半端な寒さで、代謝が十分に落ちなかったらどうなるか?
たとえ動きが鈍く何もしていないように見えても、
呼吸しているだけで徐々にエネルギーを消費し餓死してしまう。
また、当然、冬眠中も皮膚から適度に水分を吸収する必要がある。
もちろん水の中だと凍結死もあり得るだろう。
要するに真冬にカエルが潜り込める適度なウェット環境をどう作り出すのかが課題になる。
水槽に土を用意しようと思ったが、どれ位、土を湿らせればよいのかわからない。
ドロドロが好きなのか? 腐葉土系のフワフワが好きなのか?

インターネットや書物で色々な冬眠環境があることを知ったが、悩んだ末に植物栽培用の水苔を利用することにした。
高級水苔を購入し(といっても1000円程度であるが)、
たっぷり水を含ませて、水槽に敷いた。

冬眠失敗の場合、もう会えなくなるのでこの時に記念撮影。
この夏カエルになったチビ。初の越冬である。
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一番元気なグリーンは越冬経験あり。但し、人工飼育下では初であろう。
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この日は白っぽく体色が変化したメス(たぶん)。こいつは殆ど餌を食べなくなっていたので体は冬眠の準備ができていると思う。
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ここ数日間、気温が15~20℃まで上昇し、全く冬眠する気配なしである。
餌も与えていないので、ボチボチ眠ってくれないと困る。
(冬眠前に餌を与えないのは、丸飲みされた獲物が未消化の状態で冬眠に入った場合、消化管内で腐敗等が起こることを危惧しているからで、決して面倒だからではない。)

イヌに教育するようにカエルに冬眠のやり方を教えることはできない。

この状況下で今晩から寒波が来るようである。
本能が目覚めて冬眠に入ってくれることを祈っている。