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メイトー
協同乳業研究所

08/14
「ときめき昆虫学」読了(前編)

これまで幾つかこのブログで書籍を紹介してきたが、
研究に絡んでいる内容のものだけにしていた。
いや、これまでは紹介したい本があったという訳ではなく、
ブログのネタに困った時に凌ぐためのネタというのが正しい。
しかし、今回は違う。
この本を紹介したいと思い、先日掲載された論文の内容紹介ブログを後に回して書く。

『ときめき昆虫学』
メレ山メレ子著
㈱イースト・プレス発行(2014年)
20140814-1.JPG

著者のメレ子氏とはTwitter上で相互フォローしているが、
互いに返信をやり合うような仲ではない。
たまに私のタイムラインにメレ子氏のつぶやきが現れ、その存在を思い出す程度である。
たぶんメレ子氏にとっても私は同様の存在で、仮に何か思われていることがあるとすれば、
「おはようんち!と毎朝唱えて何が楽しいんだ、こいつ」位の存在であろう。

この本の存在を教えてくれたのは、
Amazonの「この商品を買った方はこんな商品も買っています」。
メレ子氏のブログは読んだことがあり、その文才の凄さは知っていたので思わずカートに。
Amazonの見え見えの作戦の罠にまんまと引っかかったというわけである。

正直、この本の面白さはどのように私が書いても伝わらないと思う。
「読んでくれ」と書きたい。
でも、それでは無責任なので書いてみる。

この本は、単純に虫愛好者が好きな虫を紹介するというものではない。
ましてや読むのが嫌になる詳細な虫の観察日記でもない。

基本的には、メレ子氏が興味を持つ虫を愛する虫屋(職業にしているか否かは関係なくハイレベルな虫好きの総称)を介して、自称虫素人のメレ子氏(もうマニアだと思いますが)が、その虫と直接触れ合い、知識を深めていく中で感じたことを、秀逸した表現力で且つ軽いタッチで紹介していく本である。

メレ子氏の視点での虫の紹介が絶妙で、虫好きでなくても楽しめることは間違いない。
それにも増して圧巻なのが虫屋の生態(行動や考え方)の描写である。
虫屋の愛する特定カテゴリーの虫(大概の虫屋は虫全般ではなく、特定の種類あるいはグループの昆虫をターゲットとしている)を捕獲したり観察したりするための一般人には考えられない行動が、敬意を表しつつ面白く紹介されている。
例えば、バッタ専門家がどれだけバッタを愛しているのかが笑ってしまうほどわかる。
虫屋の凄さを一般人の常識や心情との違いで表現されていることが多いが、
これは、元は一般人、今は限りなく虫屋に近いメレ子氏だからこそなせる業である。
それにメレ子氏の謎の行動力にも驚かされる。

と、ここまで書いた文章を読み返してもちゃんと伝わっていない気がするので、
明日は、私が気に入った箇所をそのまま引用して、
ほんの一部であるが、本の中身を紹介してみようと思う。

書籍読了ブログ初の2部構成である。

つづく

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