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メイトー
協同乳業研究所

06/01
オナラと腸内細菌

デッキーの記念ブログは如何でしたか?
微生物の底力をわかりやすくお伝えするにはワキガがベストかなと思いましたので、
このテーマでお願いしました。
今日は、この流れで、"においと細菌"つながりでブログを書きます。

においといえばオナラ。
(オナラと書くか、おならと平仮名で書くか迷いました。カタカナの方が科学的?)
オナラも細菌と密接に関連しており、その正体は大半が腸内細菌の産生するガスです。

誰でも経験的に、「XXXを食べるとオナラが出る」という食材があろうかと思います。
この現象は、その食材が大腸に届くと、それを好む細菌が活発に分解(活動)するのですが、
その中にガスを産生するタイプの細菌がいるということです。
だからいつもよりオナラが出るのです。

サツマイモを食べるとおならが良く出るのは、
大量に含まれている食物繊維が殆ど消化されずに大腸に届き、
それを好む多くの腸内細菌が活発になり、当然その中にガス産生菌がいるからです。
動物性タンパク質には硫黄を含んだアミノ酸、例えばシステインやメチオニン、
が多く含まれていますから、焼き肉を食べた次の日は、
硫黄のにおい(卵が腐ったようなにおい)が強い、普段より臭いおならになるわけですね。

仲間内で同じ食事を食べても、オナラの頻度やにおいに個人差があるのは、
腸内菌叢の違いに依存します。
「悪玉菌が臭いおならを作り、善玉菌はそうではない」と一般的に言われますが、
殆どの菌の機能が解明されていない現状では、そんな単純なことではないと思います。

ウンコを希釈した液を寒天培地に塗って、酸素を通さない特殊な密封袋に入れて培養すると、
48時間後にはその密封容器がパンパンに膨らんでいることがあります。
腸内にガス産生菌が多いヒト、つまりオナラを作りやすい腸内菌叢を持っているヒトということがわかります。
ちなみに私はこのような状態の容器を見ると、
オナラの発生を目視できたような気分になり少し興奮してしまいます。

今日から、おならをする時は少し腸内細菌のことを考えてみて下さい。

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