06/10
マニアックですが、ナミテントウの斑紋

昨日のテントウムシの蛹はどんなテントウムシかわかりますか?
皆さん良くご存じのナナホシテントウではありません。
私が観察している限り、全個体がナミテントウです。

ナミテントウ?
初めて聞く名かもしれませんが、よく見かける黒地に赤い斑点二つのテントウムシです。
もちろんアブラムシを食べる種類なので、人にとっては益虫ですね。

この斑点(専門的には斑紋)ですが、表現系がいっぱいあるのです。
表現系というのは、簡単に述べると、生物の体に現れてくる形質です。つまり、同じ種類の生物でも形や模様に出てくるものです。
クワガタの大アゴの大きさや、バッタの体の色、昆虫以外では花の色や三毛猫の模様も表現型といえるでしょうね。
遺伝的なものと環境的なものがありますが、ナミテントウはどうやら遺伝的な要因です。

ナミテントウの基本形は黒地に2つの丸い赤斑紋なのですが、4つの斑紋、赤地に黒い斑紋、斑紋の形も様々、無地のものもあり、20種類以上存在します。
とても同じ種類のテントウムシとは思えません。

これは斑紋に関連する複数の遺伝子により決定されるのですが、さすがに私も説明できません。それに関しては極めて秀逸なホームページがありますのでご参照下さい。世の中にはマニアックな方がいると感動してしまう程凄いので、ナミテントウに興味が無くても一見の価値ありです!(http://nemutou.fc2web.com/namitento/namitento.html

この敷地内では、私が観察する限り100匹に1匹程度の頻度で紅型(橙あるいは赤地に多数の黒斑紋)の個体が生まれています。

20110610.JPG

左側が紅型。羽化直後なので、もう少し時間が経つと赤味を帯びてくると思います。
右側は変形二紋型。すなわち黒地に変形した赤色の2つの紋がついているタイプですね。

楽しんで頂けたでしょうか? 無理やろなー?