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協同乳業研究所

05/31
「わきが」のはなし 3

ブログ400回記念 スペシャルゲスト企画
出来尾 格 先生(英国健康保護局感染症センター 訪問研究員・島根大学医学部皮膚科講師)
さて今回は、わきがの化学の話をします。

アポクリン汗より皮膚常在菌が作るにおい物質の多くは、プロピオン酸や酪酸などの無害な酸で、
これらは酸っぱい系のにおいです。
不快度は高くありません。

しかし、わきがの人の場合は、
皮膚の常在菌の構成が変化しており(特にコリネバクテリムという菌が多い)、他の物質が作られます。
わきがのにおい物質は、「タマネギやキッチンのにおい」と言われる3-メチル-3-スルファヘキサノールや、「チーズのようなにおい」と表現されるメタンチオールといった揮発性の物質です。
「タマネギやキッチンのにおい」や、「チーズのようなにおい」がする人が身の周りにいらっしゃいますか? 
あまりいないとは思いますが、もしいらっしゃったら、わきがかもしれませんね。

ところで、体臭とは異なりますが、
ヒトの脇の下と外陰部から出るアポクリン汗には、異性を惹きつける「フェロモン」が含まれていると古くからいわれています。
そのため汗からヒトのフェロモンを見つけ、香水として商品化しようという研究が行われています。
今のところ、さまざまな候補はあるのですが、フェロモンと断定された物質はありません。
しかし、その候補のいくつかは性ホルモンの親戚(構造が似ている)で、
なんと、脇の下に棲む菌が、アポクリン汗にわずかに含まれている性ホルモンから作っているといわれています。
脇の下のにおいは皮膚常在菌が作ることを述べてきましたが、フェロモンも菌が作っているなんて素敵だと思います。

400回記念のわきがシリーズ、おしまいです。

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