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LKM512
メイトー
協同乳業研究所

04/21
お世話になっている実験器具・機器シリーズ 1―メスピペット Messpipett(ガラス)―

新シリーズ立ち上げです。
ウンコ研究するにはたくさんの器具、そして機器類を使いますが、簡単に紹介していこうと思います。

ピペットとは比較的少量の液体を吸い上げ定量あるいは別の容器に移動させる道具です。
比較的少量とは曖昧ですが、25 ml程度まででしょうか?
決まっているわけでなく、好みの問題で、この数値は私の基準です。
きっちりと目的の量(例えば1 ml)を定量する場合と液体を別の容器に移動させる場合に使いますが、メスピペットは前者、きっちりと正確な量を測り取るために使います。
"メス"は雌性を意味するのではなく、ドイツ語 messen(測定する)が語源だそうです。
20110121.JPG
正確に測るため、ガラスの筒に目盛が刻まれています。
0.1 ml程度から10 mlの単位まで測定できます。
ですが、当然、この範囲の桁違いの定量を1種類のメスピペットで行うのは不可能で、
0.1 mlを測定する時は細長く容量が1 ml程度のメスピペットを使い(上側)、
1-10mlを測定したい時はもう少し太いタイプ(中段)、
特定の決まった量を測定する場合は、その場所のみに印がついたタイプを使います(下側)。

正確に測り取るため、さらに試薬のコンタミを防ぐために、メスピペット内のガラスに傷をつけてはいけません。
もし、細いたわしでゴシゴシ洗って傷が付くと、1 ml測定したつもりで、1.01 mlになってしまうこともあるでしょう。(傷がつけばつくほど、容積が大きくなる。)
微々たる量と思われるかもしれませんが、1%の誤差ですよ。
もし1%の誤差のあるメスピペットで7段階の希釈を行えば(ウンコの場合、これ位希釈する)、その誤差は、1.01×1.01×1.01×1.01×1.01×1.01×1.01=1.072。
7%の誤差になります。
ですから、洗剤の入った液に漬け置きし、次の日にひたすら水で洗浄します。
大変なので専用の洗浄機があります(後日紹介します)。

メスピペット(ガラス製)を記念すべき第1回目に選びましたが、実は私、ここ5年間に1度も使っていません。
中学生の理科の実験で使い、誰でも一度は触った事があり、なお且つ、ウンコと直接的な関わりが深い器具から紹介しようと思ったからです。

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