08/21
オートクレーブ

ウンコオートクレーブ事件の前に、今日はオートクレーブの解説をします。

微生物を扱う実験では、オートクレーブという単語が頻繁に出てきます。
飽和水蒸気にて高温且つ高圧力をかける機械あるいはその処理のことを
オートクレーブといいます。
微生物実験の場合、オートクレーブは微生物を死滅させるために使用されています。
完全に微生物を死滅させることを「滅菌」というため、
「オートクレーブ滅菌」と表現し、日本語では「高圧蒸気滅菌」ともいいます。

通常は、121℃で15分間オートクレーブすれば
温度と圧力で、微生物は完全に死んでしまいます。
そのため、実験前の器具をオートクレーブで処理して余計な微生物を排除したり、
実験後には、器具についた微生物や、生育した微生物をオートクレーブで滅菌して、
環境中に拡散しないように処理したりします。

ウンコ実験でも頻繁に使います。
特に、使用した器具あるいはシャーレに生育したバクテリアは
オートクレーブ処理して洗浄や排除しないと、
ウンコ由来のバクテリアやウィルスを放置していることになり
危険なのは容易に想像できるでしょう。

まだオートクレーブのイメージが掴めない方は、
水蒸気で高温・高圧力にするわけですから、
圧力釜をイメージしてもらえると良いと思います。
それの親玉です。

事実、学生時代にはサツマイモをオートクレーブして食べている先輩がいました。
無理やり食べさせられましたが、
培地由来の変な臭いがイモに移行しており、全く美味しくなかったです。

outo1.JPG

普段お世話になっているオートクレーブです。
毎日ボタン1つで熱くなって頂き、ご苦労さまです m(μ_μ)m
あなた無しでは、研究はできません。